DoDが人工知能戦略を発表

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掲載:2019年2月13日
作成:フォーキャストインターナショナル(FI)社
投稿:Shaun McDougall
(この論評は米国人のアナリストが米国内に向けて出したブログです)
https://dsm.forecastinternational.com/wordpress/2019/02/13/u-s-releases-artificial-intelligence-strategy/

ペンタゴンは2月12日に最初となる人工知能戦略の概要を発表。
プレスリリースでは「戦略の重要な原則は、AI機能の提供と利用の加速、DoDにおけるAI利用を拡大と、開発と試行を個別に実施可能にするための共通基盤の確立、産業界、学界、同盟国およびパートナーとのパートナーシップ、一流のAI技術者の育成、軍事におけるAIの倫理と安全の主導」としている。

Fact Sheet
2018 DoD人工知能戦略
「更なる安全と繁栄を高めるためのAI活用」

目的
2018年国防総省(DoD)人工知能(AI)戦略は、軍事力を強化し、作戦の有効性と効率を高め、国家の安全保障を高めるためのAI対応能力の採用を加速するためDoDのアプローチと方法論を明示する。

主な課題
AIはあらゆる産業を変革しようとしており、またDoDが行う作戦運用、訓練、維持、部隊防護、採用、ヘルスケアなど、さまざまな分野に影響を与えるものと予想される。他の国々、特に中国とロシアは軍事目的のためにAIにかなりの投資をしている。これらの投資によって我が方の技術および作戦上の優勢が減じ、よって国際秩序が不安定にする恐れがある。米国国民の安全と繁栄を守る者として、DoDは、AIがもたらす技術的、倫理的、社会的な課題に取り組み、そして将来の世代の平和と安全のために、米国の創造性と柔軟性を活用しなければならない。

主要なテーマ

  • 思慮深く、信用でき、そしてヒューマンセントリックなAIの採用は、DoDのあらゆる側面を積極的に変革しうる。米国軍人・兵士の支援と防御、米国市民の保護、同盟国とパートナーの防衛、そして有効性、敏捷性、調達容易性、作戦のスピードなど。

 

  • DoDは、AIの迅速かつ段階的な提供と新しい運用概念の生成に力を入れており、DoD全体で再現可能なプロセスとシステムを作成するための「教訓」を集める。
  • DoDは、共有データ、再利用可能なツール、フレームワークと標準、クラウドとエッジの共通基盤によって可能になる分散型開発と検証を行いながらAI使用を拡大していく。このアプローチは、エンタープライズクラウドの導入のやり方と一致しており、それを活用している。
  • DoDは、リクルートとパートナーシップを通じて重要なAIスキル保有者を軍に入れ、包括的なAIトレーニングを施すことで要員能力を育成する。そして利用にあたっては、迅速な検証と段階的でリスクに応じたアプローチをすることを奨励している。
  • 強力なパートナーシップは不可欠であり、民間のAIリーダーシップとの連携強化、社会的課題に取り組むためのオープンなAIミッションの形成、防衛に関連する長期研究への資金提供、および国際的な提携およびパートナーシップの発展によって形成される。
  • DoDは、AIの合法的かつ倫理的利用に関するガイドとなる原理を明らかにすること、AIシステムが信頼性や倫理性を持って使用されることを保証するための方針を作成すること、AIを戦時国際法下での文民保護向上に使用すること、頑丈で、もし何かあっても復旧でき、信頼性があって、安全で、その内容の説明可能性が担保され、そして透明性のあるAIを研究開発することで、AIに関する倫理性と安全性についての議論を主導していく。
  • 統合AIセンター(JAIC)は、DoD AI戦略を実行するための中心となる。

人工知能に対するDoD戦略アプローチ

DoDはAIの利点を実現するために早急なアクションを行っている。以下はAIの採用を加速するための戦略アプローチの概要である:

  • 主要な任務にも対応できるAI機能を提供する。
  • 部分に分けて開発、実験ができるような共通(開発)基盤を整備することで、DoD全体にAI適用を増やしていく。
  • 一流のAI担当者を育成する。
  • 民間、学界および同盟国やパートナーとの連携
  • 軍事での倫理とAIの安全性を主導

DoDは、AI機能の提供を加速し、AI利用をDOD全体に広げ、DoD AIの活動を統合軍の有利性の拡大に同期させるためにJAICを設立した。具体的には、JAICは以下のことを行う:

  • 主要な任務に対処するAI対応機能を迅速に提供し、現在の軍事力のアドバンテージを強化、将来に向けてのAIの研究開発をミッションのニーズ、運用結果、ユーザーからのフィードバックおよびデータに基づいて増進する。
  • DoD全体にわたってAIを広めるための共通基盤を確立し、戦略的データの収集、統合データ蓄積、再利用可能なツール、フレームワークと標準、クラウドとエッジサービスを主導する。
  • AIの計画立案、方針、ガバナンス、倫理、安全性、サイバーセキュリティ、および多国間の調整を促進する。
  • AIの機能に関する信頼できる主題の専門知識を提供し、能力の提供における信頼できる内容の専門知識を提供し、新しい加速学習体験を作成します。あらゆるレベルのプロフェッショナルな教育訓練の新しい学習実績を作る。

世界トップクラスのAIチームを集めて育成し、AIの能力提供に関する信頼できる専門知識を提供し、DoD全体のあらゆるレベルのプロフェショナル教育および訓練において、AIの速やかな教育の実績を作る。

 

実施

  • JAICは2018年に設立され、DoDの最高情報責任者(CIO)に報告する。
  • DoDは、2020年度予算案の予算とリソースへの影響を検討している。