国防総省の幹部が半数女性に?

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THE SANKEI NEWSの11月30日付け記事で、バイデン政権、女性を積極登用…広報チーム主要ポストは全員女性と報じました。

この中で、バイデン氏は声明で「米史上初めて全員が女性の広報チームを発表できるのは誇りだ。有能で経験豊富な広報チームが多様な視点をもたらしてくれる」としたとしています。そして、外交・安全保障の分野でも女性の登用が進むようです。
情報コミュニティのトップともいえる国家情報長官には、就任すれば初の女性長官となるアブリル・ヘインズ元大統領首席副補佐官(国家安全保障問題担当)を指名するようです。

先日、「今回の米国の大統領選後の国防総省の状況」の中で20日付けのDefense news「As Trump’s term ends, 40 percent of top DoD jobs lack confirmed officials」国防総省の現在の状況と課題についてその危機的な状況を紹介しましたが、バイデン政権では、女性を積極的に主要ポストへ登用するという方針が安全保障分野においても進むものとみられます。

24日付けDefense newsでは、国家安全保障に関わる政治任用者の半数が女性になる可能性があると報じています。
記事によると、国家安全保障における女性のためのリーダーシップ評議会「The Leadership Council for Women in National Security(LCWINS)」によって作成された誓約書に次期政権を担うバイデン前副大統領とカマラ・ハリス氏が、昨年の夏署名しているようです。

この誓約書の中では、(LCWINS)は、国家安全保障における女性のリーダーシップを高めることに専念する国家安全保障専門家のグループは、2020年の大統領候補全員に、大統領に選出された場合に、国家安全保障に関わる上級ポストの指名において男女平等を最優先事項とすることを約束「gender parity pledge」するよう呼びにかけており、バイデン前副大統領、カマラハリス氏が名前を連ねています。
又、名誉諮問委員会には、女性初の国務長官として有名なオルブライ元国務長官や新アメリカ安全保障センター(CNAS)の共同成立者でオバマ政権の政策担当国防次官を務めたミシェル・フロノイ氏が在籍しているようです。

ミシェル・フロノイ氏は、バイデン政権女性初の国防長官として指名されるのではないかとの憶測をあるようです。

今回のバイデン・ハリス政権では、国防総省がどのような布陣(婦人?)を組むのか興味あるところで、今後の展開をみる上で参考となる記事を紹介したいと思います。「黒豆柴)

Biden’s gender parity pledge could be watershed moment for women in national security   By: Aaron Mehta     2020/11/24
バイデンの男女共同参画の誓約は、国家安全保障における女性にとっての分水嶺となる可能性がある

副大統領候補のカマラ・ハリスは、行政府で職務する最高位の女性になる。 (ジョーレイドル/ゲッティイメージズ)

ワシントン— 2019年の夏、混迷の民主党の予備選挙から誰が現れるかがはっきりしなかった時、常勤のスタッフが1人も居ない小さな非営利団体は、17人の候補者に上院の確認を必要とする国家安全保障に関わる役職ポストの少なくとも50%を女性にするという誓約書に署名するよう説得していた。

国家安全保障における女性のためのリーダーシップ評議会によって組織された誓約書に署名した人々の中には、元副大統領のジョー・バイデンとカリフォルニアのカマラ・ハリス上院議員がいる。

現在、バイデン-ハリスチームが1月にホワイトハウスを引き継ぐ準備をしており、その誓約は主要な国家安全保障指導者の役割への女性の歴史的な流れを提供する可能性を有している。「これは、国家安全保障分野における女性にとって大きな前進である。」と、LCWINSの事務局長であるリンゼイロッドマン氏は述べている。
「迅速な代表者の増加は、大いなる成果であり、それは、歴史的に少ない代表者がついに終わるかもしれないという女性への合図である。」「国家安全保障」の任命の定義は、ロッドマン氏自身いくぶん恣意的だと認めている。

例えば、大使の役割も退役軍人省の仕事も含めないこととしており、-防衛に関するバックグラウンドとは対照的に、前者はそれらとして配置するにはキャリアの海外勤務職員の職務であるため、又、後者は病院の管理や医療の経験が必要なためである。
国家安全保障会議での配置も除外されたが、それはこれらの配置が国家安全保障会議での役職に就く傾向があるためだ。

しかし、そのグループは、国防総省、エネルギー省、国土安全保障省、国務省および国防総省に亘って、要件に適合する他のオフィス全体で190ものポストをリストアップした。それは国防総省での政治任用の全ての役職を含んでいる。(そのリストは2016年の編集から抜粋されたもので、一部の仕事については変更された。ただし、ロッドマン氏は、人財銀行は、新たに定められた役職に簡単に組み込まれると述べた。)

一旦190の職務が決められると、そのグループはそのネットワークに連絡し、それらの役職の潜在的な候補者のデータベースを作成することに着手した。目標は、データベースに約500人の女性を含めることだったが、現在850になっている。
それらの名前は現在、バイデン-ハリス政権移行チームに渡されており、このチームは、次期政権での仕事に関心のある者に対しての独自の勧誘も実施している。

ペンタゴンへの影響

ペンタゴンを完全に分割するという特定の目標は無く、その数は新政権全体で分けられる。
しかし、バイデンチームが国防総省の政治任用者の50対50分割に向かうとすると、それはトップの仕事に30人の女性を登用する事を意味するものとなる。
此まで国防総省の政治任用者となったのは、わずか79人の女性であった。

比較として、トランプ政権は9人の女性が国防総省のトップに就き、10番目が指名されていた。現在、これらの女性のうち3人が在職している。(女性はまた、政権のさまざまな時点で、国務省とエネルギー省の国家安全保障のトップを占めていた。)
オバマ政権は、その8年間で31人の女性が任命された記録となり、国防総省の歴史におけるすべての女性任命者の40%であり、そのうち18人が第1期だった。

非営利団体の推薦と最終的なバイデン政権の任命の間には大きなクロスオーバーがあるかもしれないが、LCWINSは、そのデータベースがD.C.国家安全保障のコミュニティの誰もがよく知っている伝統的な名前を凌駕して広まっていく事が出来ることを望んでいる。

「バイデン政権及びLCWINSの誓約を行うリーダーは、国家安全保障の役割で同数の女性を任命することが国にとって最善であるだけでなく、非常に簡単であることを示す機会である。」と、新アメリカ安全保障センター(CNAS)の非常勤上級研究員であり、多くの国家安全保障の役職を務め、LCWINS運営委員会の委員を務めているローレン・デジョン・シュルマン氏は述べている。

「国家安全保障に関わる組織図の上下に才能のある多様な任命者を見ると、多様な視点と背景を持つチームを配置するのはどういうわけか難しい、あるいは半端な仕事でさえあるという神話を取り除くのに役立つ。事が出来る。」と彼女は付け加えた。
「それは簡単で普通のことではなく-最も期待できる結果である。」

バイデン-ハリス政権移行チームのスポークスマンは、匿名を条件に、チームがLCWINSの誓約を支持することに「コミット」していることを正式に認めたが、男女平等の流れを作るための要人がいるかどうかや目標が国防総省での50対50の分割であることにはコメントしないと思われる。明らかに、ハリスは米国の政治史上最高位の女性としての役割を果たすだろう。

しかし、長年にわたって国防総省のトップの仕事に任命された多くの女性の流れを作ってきた陸軍の次官代理を務め、国防総省の元「メイヤー(国防長官府代理)」であるレイ・デュボア氏は、国家安全保障と外交政策の経験を持つ女性に関しては、民主党は「優秀な交代要員」を有しており、次期民主党政権はできるだけ多くの仕事を問題なく遂行できるはずだと述べた。

しかし彼は、LCWINSの誓約には「ジェンダー平等を目指して努力することを約束する。」というフレーズが含まれていることを指摘した。これは、バイデンチームがその取り組み方にある程度の余裕を与える事となる。
「私は男女共同参画を目指して努力するつもりだが、それは彼らが1年目に実際にそれを達成するという意味ではない。」とデュボア氏は言った。
私はバイデン氏を箱から出して発表された最初の人々の50対50分割に拘束するつもりはないが、おそらく今後数年間は彼に責任を負わせるつもりだ。理解することが重要だ。」

ロッドマン氏は、グループの目標は「了解事項」につけ込んで説明責任のゲームに参加しないこと」だと述べた。「私たちは確かにその流れを作るが、私たちの目標は彼らの失敗を指摘することではなく、彼らの成功を応援することだ。」と彼女は言った。
「政権移行チームとの限られたやり取りから、公約があることを知っている。だから今、それは志向性の問題であり、それが優先事項であり続け、彼らがそれを引き続き意識していることを確認することだ。」

リンダ・トーマス・グリーンフィール氏ドは、バイデン大統領予定者が国連大使に選んだ人物、LCWINSのメンバー。(ピートマロビッチ/ゲッティイメージズ)

注目すべき名前

バイデンが最初の女性国防長官として元国防次官でありしばしばその名前が言及されているミッシェル・フロノイ氏を任命することを検討するという重要な憶測がある。

ロッドマン氏は、女性を最高の仕事に就かせ、任務が達成されたと宣言する長年の重要な問題があると述べた。「私はそう言う事を発するその合図について心配されるだろう:トップの座に女性が一人いるが、それでも男性に支配されているこれらの仕事に関して大丈夫だと思う」とロッドマン氏は語った。
「私たちがそこにたどり着いた場合、歴史的な主張は常にあるため、まだ特定されていない他の構造的な問題があることを示している。
女性のルートを成長させる必要がある。そして、データベースを使用して作成しているのは、パイプラインが存在する場合だ。それはもはや言い訳ではない。」

LCWINSは、フルスタッフという点では小さいかもしれないが、バイデン政権を取り巻く多くの人物と直接的なつながりがある。LCWINSと関係のある4人の個人がすでに高位の地位について発表されている。グループの運営委員会の一人であるリンダトーマスグリーンフィールド氏は、バイデンが国連大使に選んだ。
諮問委員会のアヴリル・ヘインズ氏は、国家情報長官に指名された最初の女性になった。

バイデン政権の国務長官のアントニー・ブリンケン氏と国家安全保障補佐官のジェイク・サリバン氏もこのグループの顧問を務めている。これは、ジェンダーバランスの誓約が国務省とNSCに及ぶ可能性があることを示す良い兆候である。

国防総省に近い絆も存在する。 LCWINS運営委員会には、オバマ政権下で主席国防副次官と戦略、計画、部隊暗闘の国防副次官とを務めたキャスリーン・ヒックス氏が含まれている。
現在、戦略国際問題研究所の国際安全保障プログラムのディレクターであるヒックス氏は、最近、別の仕事を追加。ペンタゴンのバイデンハリス政権発足チームの責任者である。

キャスリーン・ヒックス氏は、オバマ政権下で、主席国防総省副次官補と戦略、計画、部隊の副次官補を務めた。 (戦略国際問題研究所)

諮問委員会のメンバーの中で他の注目すべきものはフロノイ氏、クリスティン・ワームス氏、2014年から2016年までの政策担当国防次官。ミシェル・ハワード氏、引退した4つ星の提督、海軍の副参謀長を務めた最初の女性である。ワームス氏とハワード氏はどちらも国防総省の発足チームの一員である。

これらの関係を考えると、ペンタゴン発足チームの23人のメンバーのうち15人が女性であり、すべてのチームの移行チームメンバーの52%が女性であることが注目に値する。これは、ロッドマン氏が誓約が果たされる「非常に強いシグナル」と呼んだ事実である。

LCWINSデータベースにある850名の名前の多くは、D.C。の国家安全保障のコミュニティにはなじみがないが、新政権内に居場所を見つけることが期待されている著名な防衛専門家が多くいる。ヒックス氏とワームス氏はどちらも、国防副長官を含む、国防総省や他の場所でのトップの役職に列していると考えられる。
国家核安全保障局の元副管理者であるマデリン・クリードン氏は、核弾頭機関を率いる候補者リストに載る可能性が高い。

LCWINSの共同創設者であるジュリアン・スミス氏は、NATOの大使の可能性があるとしてAxiosがレポートした。特に、バイデンチームは、一部の共和党員を政権に迎えることにオープンであると信号を送った。もしそうなら、国家安全保障の領域はそれらを収容する論理的な場所かもしれないとデュボア氏は語った。

「バイデン大統領予定者は、性別や肌の色のレンズを通してだけでなく、特に国家安全保障の分野で、超党派の視点から多様性を見ることは役立つと思われる。国家安全保障チームに超党派の任命があるとき、国は利益を得る」と彼は言った。

LCWINSリストのうち、100人以上の回答者が民主党または共和党のいずれかの政権で働くと述べた。