無人機システム統合ロードマップを米国防総省が発刊

米国防総省Unmanned Systems Integrated Roadmap 2017-2042 が2018年8月28日に発刊されています。

下記はそのExecutive Summary(要約)です。

米国国防長官府(The Office of Defense:OSD)と各軍は、無人システムを既存の組織構造に取り込むための広範な努力を重ねているが、依然として国防総省(DoD)全体でのコラボレーションの改善の余地はある。そのため現在の取り組みを横並びに整理して、出来るところは共同し、基本的な方針と技術を統合していくべき。

無人システムは、特定のドメインだけでなく、どのドメインででも有効な技術が進歩してきている。将来の作戦は、お互いに連接してシームレスに統合されたマルチドメインの統合運用となる。

DoD、産業界、アカデミアは、軍事ミッションでの無人システム利用の為に技術、戦略、基準を研究開発している。これらの主要な進歩、課題、およびトレンドは、次の四つの重要なテーマに整理できる。

【相互運用性】

相互運用性は、無人システムの統合と運用における歴史的課題であり、その為技術進歩が進んだ。更に進んで有人および無人のシステム間では、オープンで共通のアーキテクチャを整備し、機能の相乗効果を図ろうとしている。堅牢な相互運用可能な基盤は、将来の戦闘を大きく変える。

  • Common/Open Architecture
  • Modularity and Parts Interoperability
  • Compliance/Test, Evaluation, Vilification and Validation

【自律性】
自律性を持ったロボット技術の進歩は、戦闘の概念に大きな革命を起こす可能性を秘めている。 Autonomyは、有人および無人システムの効率と有効性を大幅に向上させる。

  • Artificial Intelligence and Machine Learning
  • Increased Efficiency and Effectiveness
  • Trust
  • Weaponization

【ネットワークセキュリティ】
無人システムの操作は、通常、ネットワーク接続と効率的なスペクトルアクセスに依存している。中断や操作を防ぐためには、ネットワークの脆弱性を解決する必要がある。

  • Cyber operation
  • Information Assurance
  • Electromagnetic Spectrum and Electronic Warfare

【ヒューマン・マシンコラボレーション】
相互運用性にとってヒューマン・マシンコラボレーションが究極の目的と言える。人間と機械とのチーム化は、機械が重要なチームメイトとして革新的な共同作業を可能とする。

  • Human-Machine Interface
  • Human-Machine Teaming
  • Key Technology

関連するポリシー、要件、および取得環境は、すべてのシステムの急速な技術と能力の向上に対応するために、革新し続けなければならない。軍事力の優勢を担保するためには、無人技術の進化、可用性、利用が重要。このような無人システムのDoDイニシアチブの位置づけは、将来の米軍の構成を大きく変える。