ソーンベリー下院議員は、国防歳出予算案のより高い総額を推進

掲載:2019年6月12日
作成:フォーキャストインターナショナル(FI)社
投稿:Shaun McDougall FI社アナリスト
(この論評は米国人のアナリストが米国内に向けて出したブログです)

Thornberry Pushes for Higher Topline in Defense Authorization Bill  

 Thornberry wants funding for additional F-35s, like the U.S. Navy F-35C pictured here.

米下院軍事委員会は水曜日の朝、2020会計年度の国防歳出予算案のマークアップ(修正案作業)を開始し、有力議員のマック・ソーンベリー氏(共和党-テキサス;前軍事委員会委員長)は、委員長のアダム・スミス下院議員(民主党-ワシントン)の提案法案に含まれる削減を取り戻そうとしている。

委員長のマーク(法案のたたき台)は、国防権限法の下院版を作成するための出発点として使用されており、7,330億ドルの国家安全保障予算を推奨している。
その予算総額は、大統領が国家安全保障予算の要求を7,500億ドルに増額する前にトランプ政権が当初2020会計年度に計画したものと一致している。

ソーンベリー下院議員は、その7,500億ドルの水準に達するために、国防予算法案に170億ドルを追加する修正案を提案した。 これらの予算総額の数字には、国防総省、エネルギー省の原子力計画、国防総省以外の機関の国防関連計画が含まれている。

ソーンベリー下院議員の修正には以下が含まれる。
F-35型機6機に7億4,800万ドル―2機のF-35Bと4機のF-35C。
委員長のマークはF-35B、F-35C型機の機数を変更しなかったので、これらの航空機は計画全体の増加を表す。委員長のマークは、F-35A型機12機を追加となっている。

空軍の次世代航空優勢(NGAD)プログラムに4億ドル。
委員長のマークは、NGAD開発に要求された10億ドルから5億ドルを削減。ジェラルド・R・フォード級航空母艦建設に3億9,500万ドル。
委員長のマークは、コストの増加を理由に金額を削減した。
USS Stennis(CVN 74)(ジョン・C・ステニス航空母艦)のオーバーホールに211百万ドル。これは委員長マークでカット。

補給艦1隻に4億4,700万ドル。
委員長のマークは、要求された2隻のTAO 205(ジョンルイスクラス)補給艦のうちの1隻の4億4,700万ドルをカット。
Littoral Combat Ship(沿海域戦闘艦)のミッションモジュールに対して1億5,530万ドルの資金。
委員長のマークではカット。

38発の海上攻撃ミサイル:NSM(別称:沿海域戦闘艦ミサイル)で6,200万ドル。この要求には18発のNSMが含まれていた。これらのNSMは、委員長のマークでフルに配分。

AMRAAM(Advanced Medium-Range Air-to-Air Missile)、JDAM(Joint Direct Attack Munition)、汎用爆弾、通常の弾薬、HELLFIRE(Helicopter launched fire-and-forget)ミサイル、多連装ロケット、および陸軍戦術ミサイルを含むさまざまな弾薬プログラムに3億2,930万ドル。
無人水上艦船計画に対する2億4,630万ドル。この要求には、大中型無人水上艦の開発に対する5億700万ドルが含まれていた。
委員長のマークで、この資金を3億1,120万ドルに削減。計画された2隻の大型の無人水上艦の1隻のカットを含む。

5G、人工知能、およびその他の「重要なテクノロジ」に2億6,100万ドル。
ラピッドイノベーション資金に2億5,000万ドル。
このプログラムは、国防総省の年間予算要求には含まれておらず、上院の歳出委員会よって歴史的に国防予算法案に追加されている。
このプログラムを国防権限予算法案に含めることは、伝統的な変更を意味する。
ここ数年、このプログラムは2億5,000万ドルの資金となっている。
Defense Innovation Unitの商業化および投資活動に7,500万ドル。
その他の未達成の要求に対して6億4,020万ドル。
主要な軍は伝統的に、年間予算要求に入れることができなかった未達成の要求リストを議会に提出する。この資金はこれらの計画の一部に対処するものとなる。

ミニットマンIII弾道ミサイルの交換を含む核の近代化のために1億2000万ドル。
国家核安全保障局の活動に7億700万ドル。
弾道ミサイル防衛のための4億4,120万ドル。
委員長のマークには、弾道ミサイル防衛施策に資金を提供する多数の項目の削減が含まれており、その最大のものはミッドコース防衛セグメントのための1億9,600万ドルの削減である。

極超音速への投資のための1億4,700万ドル。
委員長のマークは、空軍の極超音速プロトタイプ・プログラムから4000万ドル、Defense-Wideの迅速な全世界攻撃プログラムから7,600万ドル、そして海軍の精密攻撃兵器開発プログラムから8,000万ドルを削減。
Defense-Wideの迅速な全世界攻撃プログラムの大部分は、2020会計年度に海軍の精密攻撃プログラムに移管されたが、2020会計年度の要求では、Defense-Wideの会計に少額の資金が残っていた。
この修正は、W76-2低出力弾道ミサイル弾頭の配備のための資金提供を禁止すると思われる委員長のマークの規定において問題となる。

修正には、国境の壁ために転用された軍の建設のための会計を補充する36億ドルを含む、人員、維持管理、および軍事建設のための追加資金も含まれている。

ソーンベリー下院議員はまた、委員長のマークが宇宙軍を設立する言葉を含んでいないという事実にも問題としている。

ソーンベリー下院議員の大規模な修正は主に象徴的なジェスチャーだが、キャッチオール提案で概説されている多数のプログラムや問題は、修正プロセスを通じて個別に解決することができる。
したがって、修正に含まれている項目の中には最終的に国防予算法案にするものがある。
しかし、国防総省が契約のための資金を支払う義務を負うことは、議会の予算歳出委員会のプロセスに完全に依存していることは忘れてはならない重要な事である。
下院の軍事委員会によって承認された資金は、歳出委員会から対応する合意がなければ意味がないものである。
(黒豆芝)