適応の戦争-その1 (www.scsp.ai)

適応の戦争

新たな敵対者の学習・適応のブロックとの対決

エグゼクティブ・サマリー

はじめに
第1部:適応の戦争の理解
第2部:適応の戦争の構成要素
構成要素その1:戦術的学習と適応
構成要素その2:戦略的適応
間奏:戦術的・戦略的な適応は、ウクライナとロシアの軍事効果を向上させたのか?
構成要素その3:国際的学習と国際的適応
第3部:軍事学習における課題
第4部:現代の適応の戦争の特徴
第5部:調査結果と提言
結論
エビローグ

はじめに

2022年2月以来、ウクライナとロシアは、より迅速に学び方を学び(learned to learn、その教訓を軍や産業システムにますます速いペースで浸透させる術を身につけてきた。この現在進行中の「適応の会戦(adaptation battle)」には、技術的な側面だけでなく、組織的・ドクトリン的な側面も含まれている。

ウクライナの適応的な姿勢は、現在戦争状態にない西側諸国では必ずしも十分に理解されていない、存亡をかけた脅威によって支えられている。戦術レベルから戦略レベルまでが必ずしも完全に連携しているわけではないウクライナの学習システムは、西側諸国の軍隊が自らの学習・適応プロセスや文化をいかに改善し、加速させるべきかについて、示唆を与えてくれる。一方、ロシアは戦争の進行に伴い、より良く、より速く学び方を学んだ(learned to learn。革新的な分野で優れていなくとも、彼らは迅速に追随する[1]。このため、ロシアはウクライナにとってより危険な敵対者であるだけでなく、ヨーロッパを脅かす上でも、はるかに有能かつ危険な軍事勢力となっている。

おそらく、この相互的な適応をめぐる争いの最も重要な特徴は、もはや単なる「適応の会戦(an Adaptation Battle)」とは言い切れない点にある。今やそれは「適応の戦争(an Adaptation War)」となっている[2]。戦場や戦争の戦略レベルにおいて調査・分析すべき重要な課題は存在するものの、現在では重要な国際的側面も加わっている。ウクライナはパートナー諸国と教訓を共有しており、ロシアはイラン、北朝鮮、中国との間で活発な学習コミュニティの形成を促進している。

ウクライナ戦争や中東各地の紛争を契機として始まった「学習(learning)と適応(adaptation)」の取り組みは、今や国際的な「学習(learning)と適応(adaptation)」の競争へと発展している。ウクライナおよび西側諸国は、権威主義的な勢力に対する、激しく長期にわたる「適応の戦争」の一翼を担っている。「オフセットX戦略(Offset X Strategy」が適応能力を軍事的優位性(military advantage)を生み出す中核的能力と位置づけている以上、この適応の戦争を調査・理解し、それに対応することは、米国とその同盟国の長期的な安全保障にとって極めて重要である[3]

本報告書の狙いは、この世界的な「適応の戦争」の構成要素を検証することである。まず、適応とは何か、そして適応がいつ起こるのかについて考察する。続いて、適応の3つのレベル-戦場レベル、戦略レベル、国際レベル-について、それぞれの具体的事例を交えて検討するとともに、これらのレベル間の相互作用についても考察する。

続いて、適応の戦争の全体像を概説し、この新たな「世界的な適応の会戦(global adaptation battle)」に西側諸国の政府や軍事機関(military institutions)がどう対応し、これを制圧すべきかについて、その示唆と選択肢を提示して締めくくっている。報告書のエピローグでは、次のような問いが投げかけられている。「この新たな世界的な学習と適応の戦争は、軍事分野における革命(a revolution in military affairs)と言えるのだろうか?

21世紀の戦いは、インターネットやビッグ・データ、多種多様なネットワーク化されたセンサーの爆発的な普及、そしてAIの力によってもたらされた知識と洞察の革命(revolution in knowledge and insight)によって、かつてないほど大きく左右されている。その結果、技術や戦術の適応(adaptation in technology and tactics)は、多くの西側の政治家や防衛官僚には到底理解できないほどのスピードで進んでいる。この状況を変えなければならない。21世紀における米国の競争優位性(competitive advantage)を確立できるかどうかは、この新たな「適応の戦争(adaptation war)」において、米国がいかにして競争し、主導権を握れるかにかかっている。

第1部:適応の戦争の理解

ウクライナで本格的な戦争(full-scale war)が始まった当初、ドローンの活用など、学習と適応のプロセスは緩やかなスタートを切った。しかし、それ以降は加速し、急速なペースで広範な「適応の会戦(adaptation battle)」が繰り広げられるようになった。

適応(Adaptation)

適応理論(Adaptation theory)は、生物科学における初期の研究成果に基づいている。チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)が進化論と自然選択説を提唱した際、彼は新しい種がどのように出現し、他の種がどのように消滅するのかを説明しようとした[4]。21世紀に入り、適応研究はダーウィン(Darwin)の業績を超えて発展し、幅広い科学分野で活用されるようになっている。適応理論(theory of adaptation)は、社会、企業、軍事機関(military institutions)において、絶えず効率性の向上を追求する中で、学習の探求や組織の発展を考察する上で重要な役割を果たしている。

軍事組織(military organisations)は、平時でも戦時でも、競争的な学習環境の中に存在している。このため、個人と組織の両方の課題を含む、学習と適応の文化を構築し、発展させていく必要性が生じている。軍事文献において、最もよく知られている適応サイクルの一つが、ジョン・ボイド(John Boyd)大佐の提唱したOODA(観察・方向付け・決定・行動)ループである[5]

軍事機関(military institutions)が、将来起こりうるあらゆる不測の事態を予見できることはめったにない。また、既知の(あるいは潜在的な)敵対者や同盟国の行動や反応を、継続的かつ正確に予測する能力も持ち合わせていない。不確実性は戦争に常に付きまとう要素であり、19世紀初頭にカール・フォン・クラウゼヴィッツ(Carl von Clausewitz)がこのテーマについて論じた当時から、ほとんど(あるいは全く?)変化はない。したがって、軍事組織(military organisations)は、それらが属するより広範な国家安全保障体制と同様に、より効果的に学ぶ方法を習得し、学んだことを実践し、予期される事態と予期せぬ事態の両方に適応する能力を備えなければならない。

ロシアもウクライナも、戦争を通じて学び、適応してきた。その結果、双方が敵対者の戦力と士気を消耗させるために闘うだけでなく、敵よりも速く学び、適応し、軍事的な有効性を高めるための争いという「適応の会戦(adaptation battle)」が繰り広げられている。さらに最近の、しかし極めて重要な展開として、ウクライナにおけるこうした学習と適応は、今や世界規模の適応の戦争へと発展している[6]。これもまた急速に進んでおり、特にイラン、ロシア、中国、北朝鮮といった権威主義国家(authoritarian states)間の協力や、アイデア・技術の共有において顕著である。

ウクライナとロシアの両国は、現代の軍事機関(military institutions)が、軍事作戦のあらゆるレベルにおける適応-そして成功-の基盤となる学習文化をいかに発展させ、維持していくべきかについて、示唆を与えてくれる[7]。しかし、その学習と適応は、「戦いの火蓋は切られる(the first shot is fired in a war)」はるか以前から始まっているのである。

適応(Adaptation)はいつ起こるのか?

現代における適応がどのように進化しているかを考察するにあたっては、各国の学習および適応プロセスにおいて同時に進行している適応のあり方を理解する必要がある。各国が現在、異なる形態の適応に取り組んでいるため、こうした点を把握することは重要である。例えば、ウクライナ、ロシア、イスラエル、イランは戦争の間の適応を進めている。一方、英国、米国、中国などの国々は、依然として平時における適応の段階にある。

戦争状態にある国と平和状態にある国から得られる教訓を検討するには、これら二つの適応形態を正しく理解する必要がある。それぞれには、組織的、作戦的、コンセプト的、そしてリーダーシップ的観点から異なる要件が存在する。もし組織がこうした違いを認識し、さらに友軍や敵がどちらのモードにあるかを把握できれば、国家は友軍への支援を強化し、敵対者を牽制するとともに、戦略環境における変化の全体的なペースに対応するための、より優れた戦略を策定することができるようになるだろう。

この「適応の戦争」に関する考察においては、次の3つの形態が関連している。すなわち、戦争の前の適応(adaptation before war)、平和と戦争の間の適応(adaptation between peace and war)、そして戦争の間の適応(adaptation during war)である。

戦争の前の適応(Adaptation before war。戦時の適応は、平時の革新(innovation)と、軍事機関(military institutions)に確立された学習文化に基づいている。平時に確立された組織的な学習文化は、組織が紛争に備える方法に極めて大きな影響を与える。また、それは軍事組織(military organisations)が戦争への移行期にどのように学び適応するか、そして戦争の過程(the course of a war)を通じてどのように行動し、学び、適応するかにも影響を及ぼす。

ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)が指摘しているように、「軍事文化は、軍事的な有効性においてのみならず、軍事組織(military organizations)が次の戦争に備える上で不可欠な軍事革新(military innovation)のプロセスにおいても、最も重要な要素であるかもしれない」[8]

過去2世紀には、戦争に先立って行われた適応、あるいは少なくとも適応の試みに関する有益な事例研究が数多く存在する。こうした組織的な自己点検の波は、多くの場合、強力な新技術の登場と時期を同じくしており、軍事組織(military organizations)がそれらを理解し、自らの作戦に組み込もうと努めてきた結果である。軍事適応に関する文献は、1800年代後半の軍事理論家たちの著作にその起源を持つ。彼らは、産業革命から生まれた新技術の台頭を受けて、軍事組織(military organisations)がいかに適応すべきか、また軍事的な有効性をいかに向上させられるかを論じようとしたのである。

第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時期に、航空、機械化車両、通信技術が急速に進歩したことで、戦争の将来像や、軍事機関(military institutions)がいかに適応し、備えるべきかという検討が再び活発化した。こうした新技術の登場に伴い、軍事組織(military organizations)は、現代戦がもたらすと予想される要求に応えるため、従来の戦術を再検討し、革新的な訓練方法を開発し、組織体制を再編せざるを得なくなり、その結果、その適応戦略は根本的に変革された。

第二次世界大戦後の時代には、第二次世界大戦末期および戦直後に登場した原子兵器、長距離ミサイル、コンピュータといった新技術への対応が再び求められた。現代においては、1973年のヨム・キプール戦争を皮切りに、2003年の米軍によるバグダッド進攻の成功に至るまで、軍事分野において30年間にわたる激しい学習と適応の期間が続いた[9]

これには、現代の精密誘導兵器、対戦車ミサイル、精密航法・測時技術、携帯型コンピュータ、そして世界規模の打撃作戦の誕生が含まれていた。また、「エアランド・バトル(Air-Land Battle)[10]」、「ネットワーク中心戦(Network Centric Warfare)[11]」、「新時代の諸兵科連合戦(new era combined arms warfare)」の誕生や、「軍事分野における革命(Revolutions in Military Affairs)[12]」を構成する理論の展開など、大きなコンセプト上の適応(conceptual adaptation)も見られた。

組織が組織的学習をいかに巧みに実践できるかは、将来の紛争における成否を左右する重要な要因となり得る。こうした組織的姿勢は、平時に学習と適応の文化を育み、定着させるものである。平時の軍事組織(military organizations)は、組織内で絶えず対立する二つの推進力-「活用(exploitation)」と「探索(exploration)」-のバランスを取る必要に直面している。「活用(exploitation)」とは、十分に理解されている問題に対して既存の能力を適用することであり、「探索(exploration)」とは、新たな能力や、新たに生じている問題に対する解決策を探求することである。

フランク・ホフマン(Frank Hoffman)が『火星への適応(Mars Adapting』で説明しているように、「このバランス、あるいは緊張関係は、現在だけに留まっていてはならない組織にとって常に維持すべきものである。そうしなければ、新しいアイデアを持つ者や競争者(competitors)に市場シェアを奪われるリスクがあるからだ。組織は、現在の強みを活かしつつ、同時に新しいアイデアや機会にもオープンでなければならない」[13]。そのためには、軍事組織(military organizations)が多くの重要な資質を磨く必要があり、その中でも特に重要なのは、優れたリーダーシップ、組織的な学習文化、強固な学習メカニズム、そして効果的な普及手法(dissemination methods)である[14]

平時において、軍事機関(military institutions)は戦闘から教訓を引き出し、それを分析し、新たに生じる問題に対する解決策を策定し、その解決策を組織全体に迅速に共有する能力を備えておく必要がある。こうしたシステムは紛争中に形成されることもあるが、一体的な学習文化の一環として事前に構築しておく方が、より優れた、かつ効率的なアプローチである。

同時に、平時に構築された学習と適応のプロセスは、軍事効果に関する進化するコンセプトと結びつけられなければならない。アラン・ミレット(Allan Millett)とウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)は、軍事効果を「軍隊が資源を戦闘力へと転換するプロセス」と定義している[15]。効果的な軍事組織(military organisations)は、平時の訓練における日々の課題に注力することが多い一方で、戦争において軍事組織が成功を収めるための要因に関する考え方を更新することにも投資する必要がある。学習と適応は、この点において重要な役割を果たす。

さまざまなレベルで行われる数多くの適応策が総合的に作用することで、軍や政治の最高指導者たちが、平時および戦時において「効果的な現代軍(effective modern military)」とはどのようなものかを絶えず再定義できるようになるはずである。これは、軍事組織が平時から戦時へと適応するための極めて重要な基盤となる。軍事組織(military organisation)を効果的にする要素についての考えを持つことは、適応において不可欠な要素であり、それは変革と改善に向けた戦略的な照準点(aiming point)となる。こうした軍事能力の照準標竿(aiming posts)は、戦争の前および戦争の間に適応されることがほぼ確実である[16]

平和から戦争への適応。平和から戦争への移行は、平時や戦争中に生じる適応とは異なる形態の適応である。それはより短期間のプロセスであり、主に認知的なもので、一夜にして思考様式が劇的に変化することを伴う。ミア・フィンケル(Mier Finkel)が『軍事の機敏性(Military Agility』で述べているように、「移行の成否は、通常『即応性(readiness)』という言葉で包括される多くの変数に左右されるが、平和から戦争への移行を成功させるためには、認知的・精神的な柔軟性といった、即応性(readiness)の『よりソフトな(softer)』側面にも対処しなければならない」[17]

これは、平時や戦時における適応に比べて、一般的にあまり研究されていない適応の一形態である。しかし、この現象に関する近年の研究として、トレント・ホーン(Trent Hone)の著書『戦争の学習(Learning War』が挙げられる。同書は、1898年から1945年にかけて、米海軍がホーン(Hone)が「洗練された学習システム」と呼ぶものをいかにして構築したかを考察している[18]。この学習システムは、真珠湾攻撃という奇襲に対する米海軍の対応、および平時から戦時への適応において極めて重要な役割を果たした。

この学習システムは、「ニミッツ(Nimitz)提督とその部下が極めて複雑な問題に直面した、決定的な年である1942年に最も大きな価値を発揮した」。この戦争の前の学習システムは、海軍が初期の戦闘作戦で学習したことを迅速に活用し、それらを新たな計画、戦術、部隊編成へと転換することを可能にしたため、決定的な役割を果たした。

ホーン(Hone)が指摘するように、「これは海軍が初期の日本軍の優位性を克服し、より速い学習ペースを維持するのに役立った」[19]。この、初期の敵の優位性を克服し、時間の経過とともに敵の学習ペースを上回るという点が、効果的な「平和から戦争への適応(peace to war adaptation)」アプローチの本質である。

「平和から戦争への適応(peace to war adaptation)」に関しては、他にも4つの側面を強調しておくべきである。

第一に、こうした適応には、軍事的な対応だけでなく、社会的な対応も求められる。したがって、軍事機関(military institutions)が戦時体制への円滑な移行を図るために平時の学習と適応の文化を必要とするのと同様に、政府もまた、社会が物理的・道徳的に平和から戦争への急速な移行に対応できる態勢を整えるため、復元性(resilience)や準備活動(preparation activities)の範囲に取り組まなければならない。

第二に、平時から戦時への適応能力は、その国が攻撃側であるか、あるいは他国や同盟国による敵対行為(hostilities)に対して防衛する立場にあるかによって左右される。当然のことながら、敵対行為(hostilities)を開始することを選択した者は、それらの軍事組織(military organisations)(社会全体ではないにしても)を戦争に向けて知的にも肉体的にも準備するための時間をより多く得ることになる。

この構図の反対側、とりわけ何らかの奇襲攻撃を受ける立場にある者たちは、対応するための時間がはるかに限られており、不利な状況下(a position of disadvantage)で対応を迫られることになる。こうした奇襲に備え、その衝撃を吸収し、状況に適応するための周到な準備は、政府や軍事機関(military institutions)にとって不可欠である[20]

第三に、軍やその他の機関は、平時と戦時の移行を導くための計画をあらかじめ策定しておくべきである。いかなる計画も、敵対者の行動やその影響を完全に予測することはできないが、緊急時に迅速な行動をとるための基盤となることはできる。「平和から戦争への適応(peace to war adaptation)」において、走り出しの状態から始める方が、立ち止まった状態から始めるよりも望ましい。

この種の適応における最後の側面は、一部の国家が平和と戦争の境界を曖昧にし、可能な限り紛争と平和の間の境界の空間(liminal spaces)(あるいはグレーゾーン)で活動することを好むという点である。デビッド・キルカレン(David Kilcullen)は、これを「閾下戦(liminal warfare:リミナル・ウォーフェア)」と表現している。

これは、曖昧さを巧みに利用する対立形態であり、完全に公然としたものでもなければ、完全に秘密裏なものでもない一方で、「境界線を巧みに渡り歩き、探知可能な限界の境界を滑走する」ものである[21]。その結果、政府や軍による取り組みにおいて、戦争から平和への明確な移行を見極めたり、長期的な決定を下したりすることが、ますます困難になっている。

こうした複雑な状況にもかかわらず、軍や国家安全保障機関は、平時から戦時へと適応するための適切な準備を進めなければならない。そのためには、政府や軍事組織(military organisations)が新たな状況を「戦争」と定義する能力が必要となるほか、平時のプロセスに最適化された組織体制に根付いた日常的な活動手法から、戦時に不可欠な手法へと迅速に切り替える能力も求められる[22]

フランク・ホフマン(Frank Hoffman)が『火星への適応(Mars Adapting』で述べているように、平和から戦争への移行期において、「各機関は、十分に予期されていなかった紛争という流動的な状況に適応するため、その傾向性を調整し、ドクトリン、組織、装備といった能力のレパートリーを変更せざるを得なかった」[23]

戦争における適応(Adaptation in war。戦時下の適応には、生存に関わる必然性があり、一般的に平時の学習や適応よりも速いペースで進む。しかし、戦争で発生する事象の規模は平時のそれをはるかに上回る可能性があり、これは、指導者が拡大した戦時下の責任の一環として、学習と適応に一層の注意を払う必要があることを意味する。

エイミー・フォックス(Aimee Fox)は著書「闘うことを学ぶ(Learning to Fight」の中で、第一次世界大戦中にイギリス陸軍がいかに学び、適応していったかを詳述している。彼女の研究は、連合国最高司令部における思考の硬直性について語られてきた従来のナラティブの一部に異を唱えるものである。彼女は、「戦争の前の精神と戦時下における柔軟性の向上とが相まって、陸軍は組織的・文化的な柔軟性を発揮し、高度な学習と適応を可能にした。これは、特定の部隊、兵科、あるいは遠征軍に限られたことではなかった。これは組織全体を挙げての取り組みであった」[24]

2022年以降、ウクライナの適応戦略には多くの注目すべき進展が見られる。新たな「ドローン・ウォール[25]」、進化を続ける電子戦[26]、ドローン制御のための新たなAI技術[27]、そして撃墜対象となるロシア製ドローンよりも製造コストが安い高度なドローン迎撃機[28]などにより、ドローン対策をめぐる「適応の会戦(adaptation battle)」は加速している。ウクライナは2021年の極めて限られた基盤から、新たな先進的な防衛産業を構築し、現在では多種多様な先進的な弾薬、ミサイル、ドローン、デジタルシステムを生産している[29]。地上戦術は、新技術の導入やロシア軍のオートバイ突撃部隊といった新部隊の投入を含め、ロシア軍とウクライナ軍の間で月単位で相互に進化を続けている[30]

最後に、次世代のロボット戦(robotic warfare)においては、ドローンが他のドローンを攻撃したり、ドローンのサブシステムや攻撃用兵器を搭載したりする事例が見られるようになった。「学習と適応の会戦(learning and adaptation battle)」のための手法、組織、技術は絶えず向上しており、適応にかかる時間はますます短縮されている。ウクライナのドローン部隊は、多くの場合、ソフトウェアを毎日更新し、1~2週間ごとに戦術を進化させている。

2022年以降、ロシア軍の学習・適応の能力容量も劇的に向上した。ロシア軍はよりよく「学び方を学び(learned to learn」、軍事活動の多くの側面において適応サイクルを加速させている。ロシア軍はウクライナ軍の作戦を注視しており、有効だと判断した戦術を積極的かつ迅速に模倣している。最近のロシア軍の適応策としては、戦場の危険な区域を横断するための浸透戦術(infiltration tactics)[31]や戦術的スピード(tactical speed)[32]の向上、一人称視点(FPV)ドローンや次世代ドローン・ジャマー(next-generation drone jammers)[33]の広範な使用などが挙げられる。これと並行して、ロシアは兵士の募集および部隊生成の方法[34]も継続的に進化させている。

ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)は、「過去1世紀において、変化を効果的に取り入れることこそが、戦争の本質としてますます重要になってきた」と記している[35]。適応は単に戦争の一部であるだけでなく、その本質に内在するものである。そして、戦争の統合化が進む中、軍事機関(military institutions)において戦時の革新(wartime innovation)を主導する者たちは、戦闘や戦略における学習・適応を阻む文化的、政治的、知的制約についても理解しなければならない。時間的制約、敵の行動、内部の階層的・官僚的な障壁など、戦時下の適応には多くの障害が存在するものの、学び、適応するという必要性は依然として変わらない。

戦争の前および戦争中の適応から得られる洞察

こうした初期の適応段階からは、いくつかのテーマが際立っている。第一に、軍事組織(military organisations)は、多くの人が描くような、常に頑固で保守的な組織であるとは限らないということだ。確かにそのような側面はある。その主な理由は、戦場で血の代償を払って得た知識を保有しており、将来同じ過ちを繰り返したくないからである。しかし、このテーマに関する歴史文献を検証すると、一部の軍事機関(military institutions)は確かに変革の必要性を認識しており、組織のさまざまなレベルで適応を図っていることが明らかになる。

第一次世界大戦中に生まれた「ロバに率いられたライオン(lions led by donkeys)[36]」といったナラティブや、ベトナム戦争後に形成され、ノーマン・ディクソン(Norman Dixon)などの著者[37]が詳細に描いた軍部の無能さに関する見解が広く受け入れられているにもかかわらず、数多くの研究が、軍事機関(military institutions)が平時にいかに学習し適応しうるか、また実際にそうしているかを明らかにしている[38]

しかし、これとは対照的な見方として、軍事機関(military institutions)が必ずしも新技術を積極的に取り入れるとは限らないという点が挙げられる。少なくとも第一次産業革命の始まり以来、軍隊においては、伝統や、戦場で実績のある旧来の技術がある以上、新技術を信用することに消極的であるという傾向が顕著に見られてきた。その例としては、第二次世界大戦前に潜水艦の使用が制限されたことが挙げられる。これは、商船への奇襲攻撃が不名誉な行為とみなされていたためである[39]。また、当初、航空機は米陸軍通信隊(U.S. Army’s Signal Corps)に割り当てられたが、これは通信隊の機能が戦場でのメッセージの伝達速度をわずかに向上させることだけを想定していたためである[40]

他の技術が当初普及しなかったのは、軍の上級指導者が歴史的な方法に固執していたためである[41]。エイミー・フォックス(Aimee Fox)が「闘うことを学ぶ(Learning to Fight」で指摘しているように、存亡の危機に瀕した部隊でさえ、「非合理的な判断を下し、多大な犠牲を招くような行動をとることがあり……傲慢さ、不寛容さ、そして旧態依然とした考え方の温床が生まれるのは避けられなかった」のである[42]

最後に挙げられるテーマは、軍事組織(military organisations)に決定的な軍事的優位性(military advantage)をもたらすには、新技術だけでは不十分であるという点だ。メディアや分析家の間の一部で、ドローンが戦争における「特効薬(silver bullet)」であるかのように過度に期待される現在の傾向には、歴史上多くの先例がある。その一例として、第二次世界大戦中のドイツによる「驚異的な兵器(wonder weapons)」への執着が挙げられる。

戦争の前の適応(adaptation before war)策を策定する上で参考となる歴史的教訓は、新技術を軍事機関(military institutions)に統合するための最適な道筋は、技術の導入に併せて、その技術を最大限に活用できる新たな思想、進化した組織体制、そして新しいリーダーシップと訓練モデル[43]を伴うことであることを示している。国防総省のネット・アセスメント局を数十年にわたり率いたアンドルー・マーシャル(Andrew Marshall)は、在任中、このテーマに関して数十件に及ぶ研究を行った。

軍事変革の教訓について論じる中で、マーシャル(Marshall)は次のように述べた。「最も重要な競争とは、技術的な競争ではない……最も重要な到達目標は、作戦コンセプト(concepts of operation)において最も適切な革新(innovation)を見出し、すでに利用可能な技術を最大限に活用するための組織改革を行うという知的タスクにおいて、誰よりも早く、誰よりも優れていることである」[44]

必然となる適応

高度に連携し、迅速な学習と適応が可能なエコシステムは、ウクライナ国内およびその域外において、組織、ドクトリン、技術の継続的な革新を実現するための知的・物理的基盤を提供している。ウクライナにおける学習と適応の多くは外部の観察者にも透明性が高く、その教訓の普及-そしてより広範な学習の可能性-が格段に高まっている。

ウクライナ、ロシア、そして国際的な適応への取り組みがより注目を集めるようになったことで、学習と適応に向けたより効果的な制度的・同盟的な姿勢を構築するための示唆が得られる。その最終目的(end)のため、本報告書の次の節では、現代の世界的な適応の戦争を構成するさまざまな要素について検証する。

ノート

[1] この洞察は、著者が2024年および2025年にウクライナを訪問した際、同国の複数の軍高官に対して行ったインタビューに基づいている。

[2] ミック・ライアン(Mick Ryan)、「ウクライナはロシアとの「適応の会戦(adaptation battle)」においてどのように勝利を収めているか」、Engelsberg Ideas、2022年8月24日、https://engelsbergideas.com/essays/how-ukraine-is-winning-in-the-adaptation-battle-against-russia/

[3] 特別競争的戦略プロジェクト「Offset-X:抑止力のギャップを埋めて将来の統合軍を構築する」、ワシントンD.C.、2023年、21-22ページ。https://www.scsp.ai/wp-content/uploads/2023/05/Offset-X-Closing-the-Detterence-Gap-and-Building-the-Future-Joint-Force.pdf

[4] デビッド・M・バス(David M. Buss)他著、「適応、転用、およびスパンドレル」、American Psychologist、1998年5月、534ページ;チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)著「種の起源:自然選択による、あるいは生存競争における有利な品種の保存」、ランダム・ハウス社再版、1998年、636-7ページ。

[5] グラント・ハモンド(Grant Hammond)著「戦争の精神:ジョン・ボイドとアメリカの安全保障」(ワシントン:スミソニアン協会出版局、2001年)、35ページ。適応に成功した軍事組織(military institutions)に関するその他の有用な研究としては、エイミー・フォックス(Aimee Fox)博士の「闘うことを学ぶ(Learning to Fight」や、マレー(Murray)とミレット(Murray)の「戦間期の軍事革新」が挙げられる。エイミー・フォックス(Aimee Fox)著「闘うことを学ぶ(Learning to Fight:1914–1918年のイギリス陸軍における軍事的革新と変革」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、2017年);およびウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「戦間期の軍事的革新」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、1998年)。

[6] ミック・ライアン(Mick Ryan)著「新たな適応戦争」、Futura Doctrina、2025年4月16日、https://mickryan.substack.com/p/the-new-adaptation-war

[7] ミック・ライアン(Mick Ryan)著「ウクライナはロシアとの「適応の会戦(adaptation battle)」においてどのように勝利を収めているか」Engelsberg Ideas、2022年8月24日、https://engelsbergideas.com/essays/how-ukraine-is-winning-in-the-adaptation-battle-against-russia/

[8] ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「軍事文化は重要か?」、Orbis第43巻第1号、1999年冬号、27ページ。

[9] この期間における主な研究成果としては、アンドルー・クレピネヴィッチ(Andrew Krepinevich)著「軍事技術革命:予備的評価」(ワシントンD.C.:戦略・予算評価センター、2002年)、デビッド・ジョンソン(David Johnson)著「高速戦車と重爆撃機:1917年から1945年までの米陸軍における革新」(イサカ:コーネル大学出版局、2003年)、 メイア・フィンケル(Meir Finkel)著「柔軟性について:戦場における技術的・ドクトリン的奇襲からの回復」(スタンフォード:スタンフォード大学出版局、2007年);ディマ・アダムスキー(Dima Adamsky)著「軍事革新の文化:ロシア、米国、イスラエルにおける軍事革命への文化的要因の影響」(カリフォルニア州スタンフォード:スタンフォード・セキュリティ・スタディーズ、2010年); スティーブン・ローゼン(Stephen Rosen)著「次の戦争に勝つ:革新と現代軍隊」(イサカ:コーネル大学出版局、1991年);セルゲイ・ロゴフ(Sergey Rogov)著「ロシアにおける軍事改革の進化」(アレクサンドリア:CNAコーポレーション、2001年); マイケル・オハンロン(Michael O’Hanlon)著「技術的変化(technological change)と戦争の将来」(ワシントンD.C.:ブルッキングス研究所、2000年);アレン・ミレット(Allen Millett)、ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「軍事効果」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、2010年);およびジェームズ・コーラム(James Corum)と「電撃戦のルーツ」(ローレンス、カンザス州:カンザス大学出版局、1991年)。

[10] ダグラス・スキナー(Douglas Skinner)著「エアランド・バトル・ドクトリン」(アレクサンドリア:海軍分析センター、1988年)。

[11] 1990年代後半から2000年代初頭にかけてのネットワーク中心戦(network centric warfare)論争における主要な出版物の一つは、デビッド・アルバーツ(David Alberts)、ジョン・ガースカ(John Garstka)、フレデリック・スタイン(Frederick Stein)による「ネットワーク中心戦:情報優位の構築と活用」(ワシントンDC:C4iSR共同研究プログラム、1999年)である。その他の論考としては、アーサー・セブロウスキー(Arthur Cebrowski)による「ネットワーク・セントリック・ウォーフェア:その起源と将来」Proceedings第1139号、第124巻、1998年1月、 https://www.usni.org/magazines/Proceedings/1998/january/network-centric-warfare-its-origin-and-future;および、クリストファー・スミス(Christopher Smith)著「ネットワーク・セントリック・ウォーフェア、指揮、そして戦争の本質」(キャンベラ:陸上戦研究センター、2010年2月)、 https://researchcentre.army.gov.au/sites/default/files/sp318ncwcommandandnatureofwarchristopher_smith.pdf

[12] アンドルー・クレピネヴィッチ(Andrew Krepinevich)著「軍事技術革命:予備的評価」(ワシントンD.C.:戦略・予算評価センター、2002年)。

[13] フランク・ホフマン(Frank Hoffman)著「火星への適応:戦争下における軍隊の変容」、海軍研究所出版局、2021年、35ページ。

[14] フランク・ホフマン(Frank Hoffman)著「火星への適応:戦争下における軍隊の変容」、海軍研究所出版局、2021年、44ページ。

[15] アラン・ミレット(Allan Millett)、ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「軍事効果:第1巻、第一次世界大戦」、ケンブリッジ大学出版局、2010年、2ページ。

[16] ミック・ライアン(Mick Ryan)著「ウクライナと軍事の適応(II)」、Futura Doctrina、2024年5月7日。https://mickryan.substack.com/p/ukraine-and-military-adaptation-1aa?utm_source=publication-search

[17] メイア・フィンケル(Meir Finkel)著「軍事の機敏性:平和から戦争への迅速かつ効果的な移行の確保」ケンタッキー大学出版局、2020年、1-8ページ。

[18] トレント・ホーン(Trent Hone)著「戦争の学習:米海軍の戦闘ドクトリンの変遷、1898-1945年」(海軍研究所出版局、2018年)、317ページ。

[19] トレント・ホーン(Trent Hone)著「戦争の学習:米海軍の闘いのドクトリンの変遷、1898-1945年」(海軍研究所出版局、2018年)、335、317ページ。

[20] 奇襲に対応し、平和から戦争へと迅速かつ効果的に適応するこの能力は、メイア・フィンケル(Meir Finkel)著「柔軟性について:戦場における技術的・ドクトリン的奇襲からの回復」(スタンフォード大学出版局、2007年)の焦点となっている。

[21] デビッド・キルカレン(David Kilcullen)著「ドラゴンと蛇:他者たちが西洋と戦う術を学んだ方法」、オックスフォード大学出版局、2020年、119ページ。

[22] メイア・フィンケル(Meir Finkel)著「軍事の機敏性:平和から戦争への迅速かつ効果的な移行の確保」ケンタッキー大学出版局、2020年、6ページ。

[23] フランク・ホフマン(Frank Hoffman)著「火星への適応:戦争下における軍隊の変容」、海軍研究所出版局、2021年。

[24] エイミー・フォックス(Aimee Fox)著「闘うことを学ぶ:1914–1918年のイギリス陸軍における軍事的革新と変革」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、2017年)248ページ。

[25] ステファン・コルシャク(Stefan Korshak)著「ドローン・ウォールの実戦、爆発と爆弾、頓挫した取引、エストニア、そしてちょっとしたユーモア」、Kyiv Post、2025年4月29日。https://www.kyivpost.com/opinion/51701; デビッド・キリチェンコ(David Kirichenko)著「ウクライナのドローン・ウォールは、ロシアに対する欧州の第一防衛線である」、Atlantic Council、2025年7月2日。https://www.atlanticcouncil.org/blogs/ukrainealert/ukraines-drone-wall-is-europes-first-line-of-defense-against-russia/?utm_medium=email&_hsenc=p2ANqtz -8dHB6vrYnuH4P0WyfE-1SumpJ6PTKANiO1eL3L2FzYRWqGUt4oIyWuBwEtDaUhDTMMIU9ZPfYPIpHPkDpTCRu4GNYo9A&_hsmi=369766918&utm_content=369766918&utm_source=hs_email

[26] テレザ・プルタロヴァ(Tereza Pultarova)著「電子戦「壁」へのウクライナの大胆な賭け」、IEEE Spectrum、2025年5月19日、https://spectrum.ieee.org/electronic-warfare-ukraine

[27] オレナ・ムヒナ(Olena Mukhina)著「ロシアの新型AIドローンがウクライナの電子戦を凌駕――専門家は「これはまだ始まりに過ぎない」と指摘」、Euromaidan、2025年5月7日、https://euromaidaNPRess.com/2025/05/07/new-russian-ai-drones-outsmart-ukraines-electronic-warfare-experts-say-its-just-beginning/

[28] オレクシー・アルテムチュク(Oleksii Artemchuk)著「ウクライナ、絶え間ないロシアの「シャヘド(Shahed)」脅威に対抗するため新型ドローン迎撃システムを公開」、Ukrainska Pravda、2025年4月9日。https://www.pravda.com.ua/eng/news/2025/04/9/7506727/

[29] カテリーナ・クズムク(Kateryna Kuzmuk)、ロレンツォ・スカラッツァート(Lorenzo Scarazzato)著「ロシアとの戦争下におけるウクライナの軍需産業の変容」、ストックホルム国際平和研究所、2025年2月21日。https://www.sipri.org/commentary/topical-backgrounder/2025/transformation-ukraines-arms-industry-amid-war-russia

[30] Frontelligence Insight、「21世紀の竜騎兵:ロシアのオートバイ突撃戦術の分析」、2025年6月24日。https://frontelligence.substack.com/p/21st-century-dragoons-dissecting; ミック・ライアン(Mick Ryan)著「適応がすべて良いとは限らない」、Futura Doctrina、2025年7月3日。https://mickryan.substack.com/p/not-all-adaptation-is-good

[31] スコット・ペティグルー(Scott Pettigrew)著「ロシアと中国の浸透戦術―成功への二つの異なる道」、Red Diamond、2025年4月10日。https://oe.tradoc.army.mil/product/russian-and-chinese-infiltration-tactics-take-two-different-paths-to-success/

[32] ダリア・タラソワ・マルキナ(Daria Tarasova Markina)、ティム・リスター(Tim Lister)著「ロシア軍、前線でウクライナのドローンを回避するためバイクを活用」、CNN World、2025年4月27日。https://edition.CNN.com/2025/04/27/europe/russian-military-motorbikes-ukraine-drones-intl

[33] ヴィクラム・ミッタル(Vikram Mittal)著「ロシア、苦戦する攻撃部隊を支援するため新型電子戦用対ドローンシステムを配備」、フォーブス、2025年4月10日、https://www.Forbes.com/sites/vikrammittal/2025/04/10/russia-is-fielding-new-ew-counter-drone-systems-to-aid-struggling-offense/

[34] カテリーナ・ステパネンコ(Kateryna Stepanenko)、テティアナ・トラチ(Tetiana Trach)、ネイト・トロッター(Nate Trotter)、オリビア・ギブソン(Olivia Gibson)、ダリア・ノヴィコフ(Daria Novikov)、アンナ・ハーヴェイ(Anna Harvey)、ジェシカ・ソビエスキ(Jessica Sobieski)著「ロシア軍の戦力編成と技術的適応に関する最新情報(2025年6月18日版)」、戦争研究所、2025年6月18日。https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-force-generation-and-technological-adaptations-updates-page

[35] ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「戦争における適応:変化への恐怖とともに」ケンブリッジ大学出版局、2011年、6ページ。

[36] この言葉は古代から使われていたようだが(アレクサンドロス大王は「羊に率いられたライオンの軍隊は、ライオンに率いられた羊の軍隊よりも優れている」と語ったと伝えられている)、20世紀に入り、英国の歴史家アラン・クラーク(Alan Clark)が自身の著書「ロバ(The Donkeys」(1961年)のタイトルにこの言葉を引用したことで広く知られるようになった。

[37] ノーマン・ディクソン(Norman Dixon)著「軍事的無能の心理学」(ロンドン:ジョナサン・ケープ社、1976年)。

[38] 平時の軍事組織(military institutions)において生じた学習と適応について論じた研究には、以下のものがある。トレント・ホーン(Trent Hone)著「戦争の学習:米海軍の闘いのドクトリンの変遷、1898-1945」(Naval Institute Press、2018年); フランク・ホフマン(Frank Hoffman)著「火星への適応:戦時下の軍事的変容」(海軍研究所出版局、2021年);スティーブン・ローゼン(Stephen Rosen)著「次の戦争に勝つ:革新と現代軍」(イサカ:コーネル大学出版局、1991年);ウィリアムソン・マレー(Williamson Murray)著「戦間期の軍事的革新」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、1998年)。

[39] E.E. ハズレット(E.E. Hazlett)著「潜水艦とロンドン条約」、Proceedings第62巻第406号、1936年12月。

[40] デビッド・ジョンソン(David Johnson)著「高速戦車と重爆撃機:1917年から1945年までの米陸軍の革新」(コーネル大学出版局、1998年)、40-42ページ。

[41] デビッド・ジョンソン(David Johnson)は、ある事例研究を紹介している。それによると、第二次世界大戦前の米陸軍騎兵隊長は、新型自動車の用途を戦場への馬の輸送に限って捉え、米陸軍参謀総長によってその職を解かれるまで、騎兵隊への自動車導入を執拗に阻んでいたという。デビッド・ジョンソン(David Johnson)著「高速戦車と重爆撃機:1917-1945年の米陸軍における革新」(コーネル大学出版局、1998年)、136-140ページ。

[42] エイミー・フォックス(Aimee Fox)著「闘うことを学ぶ:1914–1918年のイギリス陸軍における軍事的革新と変革」(ケンブリッジ:ケンブリッジ大学出版局、2017年)246ページ。

[43] 新技術に応用されている新しい訓練・リーダーシップ・モデルの現代的な事例については、コレン・ポスト(Kollen Post)著「UAVスクールで次世代のウクライナ人ドローン操縦士がどのように訓練されているか」(Kyiv Independent、2025年3月25日)を参照のこと。https://kyivindependent.com/inside-the-new-drone-schools-teaching-the-next-generation-of-ukrainian-uav-pilots/

[44] アンドルー・マーシャル(Andrew Marshall)著「記録用覚書:軍事革命に関する考察 ― 第2版」、米国防総省ネットアセスメント局、1993年8月23日。