スウェーデンがイギリスの「テンペスト」次世代戦闘機に参加

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パリ・エアショーの次は、イギリスのフェアフォード空軍基地で7月19日から3日間、エア・タトゥー(Royal International Air Tattoo)が行われる予定ですが、ここでも次世代戦闘機に関する動きがあるようです。
Defensenewsで、イギリスの「テンペスト」次世代戦闘機プログラムにスウェーデンが参加との記事が出ていました。ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、スウェーデン、トルコ等、ヨーロッパでは動きがより活発になってきているようです。次世代戦闘機の動きに関する記事を紹介します。

Sweden to join British ‘Tempest’ next-gen fighter push                   By: Andrew Chuter
スウェーデンがイギリスの「テンペスト」次世代戦闘機に参加

2018年7月16日のロンドン南西部のファーンバラ航空ショー、テンペスト戦闘機のモデルに座るビジター。ジェット機はトラディショナルなコックピットが無く、パイロットはヘルメットを通して投影された仮想HUDを見ることになる。(TOLGA AKMEN / AFP /ゲッティイメージズ)

ロンドン-
スウェーデンはイギリスの「テンペスト」第6世代戦闘プログラムに参加する最初の国際的なパートナーになる予定である。
業界幹部によると、2カ国の政府と企業の関係する発表は、イギリス空軍のフェアフォード空軍基地で7月19日に始まる3日間のRoyal International Air Tattoo(RIAT)イベントで行われる予定である。
昨年、イギリス政府はファーンボロー・エアショーでテンペスト・プログラムを発表した。
このプロジェクトは、ジェット戦闘機の開発における技術的優位性を維持することを可能にするために、イギリスの防衛航空宇宙産業が連携して一石を投じる新しい戦闘航空戦略の主要な牽引力となるものである。

保守党政府はプログラムの初期段階に資金を提供するために20億ポンド(25億ドル)を保証した。
そして、それはBAEシステムズ、ロールスロイス、ミサイルメーカーMBDAとレオナルドUKの様なレーダーの様なシステムの主要なサプライヤーによってリードされている。
しかし政府当局は、テンペスト・プログラムは外国のパートナーの資金や技術力と市場を取り込む事によってコストの妥当性を有するものであることを常に明確にしてきた。

ロンドンのシンクタンクの国際戦略研究所で主席航空アナリストを務めるダグバリー氏によると、スウェーデン人はこのプログラムにいくつかの利点をもたらすが、それには彼らの産業技術力だけではない。 「Saabは、スウェーデンのような国が手にすることができるコストで優秀な戦闘機を造ることができてきた。従って彼らはコスト競争力をもたらし、彼らは潜在的な注文数をもたす。」とバリー氏は語った。
アナリストは、テンペストが就役するまでにスウェーデンがイギリスと同様の軍事的な要求を持つ可能性が高いと考えている。
「彼らの目の前のより強引なロシアと対するために、スウェーデン人は2040年以降の能力要求をよく検討し、グリペンよりもはるかに大きいものが必要であると判断する可能性がある。」とバリー氏は語った。

スウェーデン、日本、イタリア、そしてトルコは、2035年頃にファーストフライトする予定の航空機を目的としたプログラムの潜在的なパートナーとして顧客になると言われている。
英国政府の防衛安全保障輸出機構のディレクターであるマーク・ゴールドサック氏は、最近、パリ・エアショーで、メディアに対し、英国は少なくとも10数各国以上とこのプログラムに参加することについて話し合っているところだと語った。

イギリスとスウェーデンが戦闘機の開発に協力したのはこれが初めてではないだろう。
当時British Aerospaceとして知られていたBAEは、Saabによって開発され成功したグリペン戦闘機の初期バージョンの製造と販売を支援した。
かつて、英国のデフェンスコントラクターは、2004年にその保有数を売り切る前にサーブに35%の出資をしていた。
Saabは現在、最新バージョンのシングル・エンジン戦闘機グリペンEを販売しており、スウェーデンとブラジルが顧客となっている。
最初のE-型機の戦闘機は、テストと評価のために今年後半にスウェーデン空軍に引き渡される予定である。

BAEは、ユーロファイアーのパートナーであるAirbusとLeonardoと共に、国内外の顧客向けに最新バージョンのタイフーンの製造を継続している。
イギリス軍は2040年頃にタイフーンから新しいジェット戦闘機への更新を開始する予定。

イギリスとスウェーデンが克服しなければならないかもしれない1つの潜在的に難しい問題は、輸出規制の不一致である。現在のスウェーデン政府は、戦闘機と他の防衛装備品が販売出来る市場としてロンドンより厳しいと考えられる。
バリー氏は、輸出承認は「潜在的に両国間の問題になる可能性があるが、ジョイントファイタープログラムを統制する可能性のある輸出規制に関すフランスとドイツの間にも同じくらい大きな隔たりがあると考えている。」
テンペスト・プログラムは、フーチャー・コンバット・エアシステム(FCAS)して知られるライバルのヨーロッパの戦闘プログラムに参加することについてのフランスとドイツとの交渉が失敗した後に開始された。スペインは先月のパリ航空ショーでそのプログラムに参加した。
それはエアバスとダッソーによる企業側でリードされている。
業界幹部の中には、英国がFCASの問題に最終的に手を出す可能性があるとまだ考えているものいる。

スウェーデンもFCASプログラムへの参加について話し合っていたが、SaabのCEOのハカン・バースク氏が、最近レポーターに、仏独ベンチャー企業との提携の展望を全く軽視し、「私たちは他のコンソーシアムよりもはるかに集中的に英国人と議論している。―私たちは一緒に良い仕事ができると思う。」と語った。
(黒豆芝)