21世紀の戦場における情報の意義~米陸軍の7番目の機能としての地位を提案~

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米国の統合参謀本部主管の機関誌であるJoint Force Quarterly 89号、2018年4月11日付の記事「Introducing Information as a Joint Function」の冒頭に、「2017 年7 月、統合参謀本部議長は統合刊行物(JP)1「米国軍隊のドクトリン」に新たな7 番目の機能として情報(information)を導入した改訂版を発行した。この発行は統合軍がどのようにして地域を超えて、マルチドメインで、複数機能を行使する作戦を計画し実行するかに重要な変化を予め示すものになる。つまり、21 世紀の戦いにおける「諸軍種連合」が何を意味するかを再度想像するための機会を象徴するものである」とある。
これは、ロシアや中国などの米国の敵対者となる国家が、ハイブリッド戦やグレーゾーンと云われる方法で米国に挑戦を続けている。これらの挑戦は進展する情報技術を最大限に駆使したものであり、戦略環境そして作戦環境を変化させていると認識され、そのキーワードが正に情報であるとの考え方からこのようなドクトリンの見直しが行われたものと言える。
ここで紹介するのは、同様な流れを受けて米陸軍内でも米陸軍の戦闘機能に、統合レベルと同様に「情報」を昇格させることを提唱する米陸軍将校の論文である。
この論文は、統合レベルでの軍事戦略レベルにおける意義と軍種の作戦レベルにおける意義には違いがあるにせよ、「情報」の意義の見直しについて目を向けることの重要性を考える良い機会を与えてくれるものであると言える。

21世紀の戦場における情報の意義~米陸軍の7番目の機能としての地位を提案~ Information on the Twenty-First Century Battlefield – Proposing the Army’s Seventh Warfighting Function –

Capt. Charles M. Kelly, U.S. Army[1]

MILITARY REVIEW ● January-February 2020の論文から

 

Photo illustration by Justin Rakowski, U.S. Army

2013年5月、ウクライナ軍の砲兵士官ヤロスラフ・シェルストクは、砲兵の照準プロセスを数分から15秒未満に短縮するスマートフォンアプリケーションをデザインした[2]。このアプリケーションは、ロシア軍に対して射撃任務を遂行するためにそれを使用した9,000人以上のウクライナ軍兵士による最初の成功を経験した[3]。しかし、独立系セキュリティ会社クラウドストライクは、マルウェアを介したアプリケーションへのロシア情報攻撃がロシア軍に「部隊の構成と指揮階層をマッピングし、彼らの計画を決定し、彼らのおおよその場所を三角測量する潜在的な実力を提供した」と報告した[4]

ロシア軍はおそらくこのマルウェアを使用して、そのアプリケーションを使用しているウクライナ軍の砲兵部隊を標的にしている。この例は、情報化時代の現代の軍隊が直面している戦争の性格(character of war)を適切に示している。米陸軍の現在の戦闘モデルは、この進化の現実を十分に反映しているものではない。米陸軍は、インターネットの出現によってもたらされた戦争の性格(character of war)の急速な変化が情報の兵器化を可能にするため、情報を第7の戦闘機能として情報を採用すべきである。さらに、情報戦闘機能により、作戦計画策定と実行における情報の適切な一体化が可能になり、致死効果のしきい値を下回る部隊を適用する改善された実力を提供できる。

Current Model: The Elements of Combat Power:現在のモデル:戦闘力の要素

情報戦闘機能を詳細に議論する前に、米陸軍の現在のパラダイムの背景が必要である。米陸軍は、「戦闘力」という用語を使用して、「軍事部隊が所与の時間で適用できる破壊、建設、および情報能力の全手段」を表している[5]。戦闘力は、8つの要素から構成され、6つの戦闘機能(指揮・統制、移動と機動、インテリジェンス、火力、後方支援、そして防護)に情報とリーダーシップを加えたものである(図を参照)[6]。戦闘機能は、指揮官と参謀が作戦を計画し実行するための構造を提供するものである。

米陸軍ドクトリン出版物(ADP)5-0「オペレーションプロセス」では、「参謀は・・・・任務を遂行するために部隊と戦闘機能を一体化する」と述べている[7]。現在のモデルでは、各指揮官は各戦闘機能を使用して戦場での効果を実現し、一方で情報とリーダーシップがこれらの機能の最適な適用を簡潔に支援するとなっている。フィールドマニュアル3-13「情報作戦(Information Operations)」では、情報作戦(IO)を「我々自身を防護しながら敵対者や潜在的な敵対者の意思決定に影響を与え、混乱させ、破壊し、奪うためのその他の作戦線(lines of operation)に関わる情報関連能力(information-related capabilities)の・・・・一体化された適用」と定義している[8]。これらの情報関連能力(IRC)のいくつかの例は、軍事的欺瞞、民事作戦、およびサイバースペース作戦である[9]

現在、情報作戦(IO)はインテリジェンス戦闘機能と火力戦闘機能の下で参謀のタスクとしてリストされている[10]。ただし、情報作戦(IO)はこれら2つの機能にすでに求められるタスクの範囲を急激に超えつつある。情報技術の急速な発展により、21世紀の戦場における情報の新たな重要性と関連性が引き起こされている。この記事は、戦いにおける情報のますます重要な役割と、今後、情報を戦闘機能に高める必要性を示しているものである。

図.戦闘力の要素(ADP 3-0 「作戦」の図から引用)

Information’s Explosive Rise:情報の爆発的な増加

米陸軍の現在の戦闘ドクトリンは、戦闘における情報の役割の旧態然とした見解を提示している。歴史は、紛争での成功した情報の使用例でいっぱいである。たとえば、第二次世界大戦中、米陸軍は、フランスのドイツ軍を欺くために、膨張可能な戦車と飛行機を使用した軍事的欺瞞で有名であった。情報技術の進歩は、戦闘における情報の関連性と結果を高め、増加する適用の機会を提供するものである。

北大西洋条約機構(NATO)の戦略的コミュニケーション高等研究機関(Centre of Excellence)は最近、オンラインの情報環境で友軍部隊のシグネチャを評価するために「戦争ゲームにおける対抗部隊」である模擬したサイバーレッドセルを使用した大規模な軍事演習を支援する実験を実施した[11]。オープンソースの情報、ソーシャルメディア、60ドルのみを使用して、レッドセルは150人の兵士を特定し、いくつかの大隊の場所を見つけ、部隊の動きを追跡し、陸軍種のメンバに命令に対して彼らの持ち場を離れるなどの不正行為に関わることを強制した[12]。この例で示されている情報の効果と能力についての組織の認識の欠如は、米陸軍の現在の古風なモデルが今日の戦場に関する情報の影響を完全に把握していないことを示している。

Maintaining Supremacy:優越性の維持

対等及びほぼ対等な敵対者に対する競争上の優位性を維持するために、米陸軍は情報を戦争の道具として使用することにより重点を置かなければならない。中東の暴力的な過激派組織と闘うことを特徴とする20年間の低強度紛争(low-intensity conflict)は、米軍の焦点の多くを正当に消費した。敵の比較的低い洗練度により、米軍部隊は21世紀において従来型の装備の軍隊と戦うために求められる多くのタスクを満足することができていた。

前の統合讒謗本部議長のジョセフ・ダンフォード米海兵隊大将は、「暴力的な過激主義の敵対者に対する数十年にわたる戦役の課題は、我々自身の近代化と能力開発の取り組みに影響を及ぼした」と述べている[13]。したがって、これらの戦争への参加は、米国と対等化ほぼ対等な敵対者に米国の戦術、技術、および手順を打ち負かす彼らの部隊の近代化の取組みを狙った機会を与えてしまった。この課題をさらに悪化させているのは、情報技術の同時の流星のごとき高まりが、敵対者が彼らの部隊近代化の取組の中にこれらの進歩の多くを一体化することを可能にしたことである。

2013年の記事で、ロシアの参謀長ヴァレリー・ゲラシモフは、21世紀戦争に必要なアプローチであると彼が信じていることを概説した。彼の観点から、将来の紛争は情報要素を含まなければならない。彼は、情報は非対称的に敵対者の戦闘の潜在能力を低下させ、「敵国の領土全体に恒久的に作用する戦線」を作り出すと証言する[14]。進行中のロシアとウクライナの紛争は、彼が感じていることの実際的な応用を示している。ロシア軍が2014年3月2日にクリミア半島に進入したとき、彼らはクリミアの電信通信インフラストラクチャを先制的に遮断し、ウクライナの主要なウェブサイトを無効にし、ウクライナの主要当局者の携帯電話を妨害した[15]

ロシア軍は、情報環境でクリミアを効果的に孤立させ、急速な物理的攻撃に必要な条件を設定することに貢献した[16]。多くの要因がクリミア半島をうまく併合するロシアの能力に貢献したが、この例は、敵対者が情報技術によって提供される能力をどのように活用し、これらの能力をどのように作戦の計画策定と実行に細心に一体化しかたを示している。情報を戦闘機能に引き上げることは、米陸軍は、技術が可能にし、求められる競争上の優位性を維持するために必要な程度に情報能力を活用することができる。

The Adequate Integration of Information in Planning and Execution:計画と実行における情報の適切な一体化

戦闘機能に情報が欠落していることは、計画策定と実行への情報作戦(IO)の完全かつ適切な一体化が抑制されている。米国の最近の紛争では、比較的洗練されていない敵を上回る資源と技術は、米陸軍は否定的な結果を認識せずに情報作戦(IO)をわきに置くことを許してきた。対等な敵対者との将来の戦いでは、このアプローチは壊滅的な影響をもたらす可能性がある。現代の各種の例は、情報作戦(IO)一体化を伴う米陸軍の課題を示している。ジョセフ・コックスは、「不朽の自由作戦(Operations Enduring Freedom)とイラクの自由作戦(Operation Iraqi Freedom)での情報作戦(IO)-何が悪かった」の情報作戦(IO)のレビューで、情報作戦(IO)の効果を阻害する3つの要因を特定している。1)米陸軍のドクトリンは指揮官達に対し情報作戦(IO)を一体化するための適切な指針を提供していない、2)インテリジェンスのドクトリンとインテリジェンスに関わるリソースは、情報作戦(IO)を効果的にするインテリジェンスの支援を可能にしていない、3)米陸軍は、情報作戦(IO)を効果的に行うためのリソースを提供していない[17]

タリバンとアルカイダに対する初期の情報作戦(IO)は、キネティックな交戦の適用に焦点を当てており、そして「後になって、タリバンの戦闘員への攻撃はアフガニスタンの住民に対する攻撃ではないとアフガニスタン人を説得するために各指揮官が働いた[18]」のである。初期のキネティックな作戦を伴う計画策定に適切に情報作戦(IO)を一体化することの失敗は、長期的な平和を確実にするために求められる地元のアフガニスタン支援を獲得する米陸軍の実力に否定的な影響を及ぼした[19]。アフガニスタンでの情報作戦と心理的作戦の使用に関する2012年RAND Corporationのレポートは、「公式情報作戦(IO)ドクトリンと現場での情報作戦(IO)の実践方法との間の現状の断絶は、効果的かつ効率的な作戦に逆効果である」と述べている[20]

3年後、RAND Corporationはレポートのフォローアップの観点を公開し、「最大の成果を達成するために(情報作戦(IO)を伴う)ドクトリンを一体化し調和させるためには、まだ多くの仕事が残っていることが明らかである」と結論付けている[21]。ADP 3-0およびADP 5-0で述べているように、戦闘機能は、作戦計画で利用可能なすべての能力を同期化し一体化するために使用されるメカニズムである[22]。戦闘機能がなければ、米陸軍には情報を作戦計画策定と実行に十分に一体化するドクトリン的な手段がないのである。

Beyond Physical: Expanding the Concept of War:物理を超えて:戦争のコンセプトを拡大する

戦術的紛争および作戦的紛争に関する米陸軍の狭い定義は、戦略的勝利の試みを覆すことになる。ラッセル・ウェイグレーは、彼の独創的な作品 『米国の戦争の方法:米国の軍事戦略と政策の歴史』で、ほとんど例外なく、米国の戦争へのアプローチは攻撃的で、直接的で、殲滅に目を向けていると主張している[23]。アントゥリオJ.エチェバリア2世は、米国が完全で全体論的な戦争方法にまだ成熟していない会戦の方法を示しているだけの証拠であると主張している[24]。米軍はクラウゼヴィッツの原則の使用を売り込んでいるが、「米国の戦いのスタイルは、戦争は他の手段による政治の継続であるというクラウゼヴィッツの主張を内在化できなかった」と思われる[25]。米陸軍が情報の価値を認識することの失敗は更にこの点を支えるものである。この戦争の知覚は、単純に物理的な会戦に勝つことによって性格づけられ、現在の戦闘機能の焦点を圧倒的に占め、戦争に勝つには十分ではない。

A Tool for “Gray Zone” Conflict:「グレー・ゾーン」の紛争に向けてのツール

米陸軍の戦闘構造は、高度にキネティックで致死的な戦いの前後の紛争の段階で十分な能力を提供するものではない。「グレーゾーン紛争」および「ハイブリッド戦」は、低強度の紛争または従来型の戦争に至らない方法を採用する紛争を記述するためによく使用される流行語である。エチェバリアは、この「新しい」形式の戦争は、実際には歴史的に標準であり、ロマンチックな第二次世界大戦の戦闘スタイルよりも一般的であると主張している[26]

この現象の現実化に失敗すると、米国の非現実的で自己制限的な戦争のコンセプトが露呈される[27]。この戦いのスタイルは、北大西洋条約機構の第5条のしきい値を下回り、国連安全保障理事会の決議を促すために必要な暴力のレベルを下回っているため、ますます可能性が高まっている[28]。致死的な行動に向けた米陸軍の戦闘機能のほぼ排他的な指向は、この欠陥のあるコンセプトを正確な反映している。

一新した大国間競争のこの時代には、非致死的な力を使用するためのメカニズムが必要である。敵対者は、米国が紛争が始まったことに気付く前に勝利を獲得するために、米国の狭い戦争の定義の閾値を下回る会戦に勝とうとしている。戦闘機能への情報の昇格は、米陸軍に実用的な柔軟性と能力を使用し、致死性の力のしきい値を下回る敵対者の行動に対処する手段を提供することになる。

米陸軍は、「戦時中のキネティックな軍隊の使用だけでなく、決定的な作戦を通じて敵対者を支配するという最終目標以上のものに対応」しなければならない[29]。米陸軍は、より広範な含意を欠く意志の支配のための闘争とは対照的に、戦争の政治的文脈の現実を反映するために、その戦闘スタイルを開発する必要がある[30]。情報戦闘機能は、致死以外の敵対的行動に影響を与える能力を提供し、求められる制度的考え方の変化の触媒として役立つことになる。

Evaluating Adversaries:敵対者を評価する

中国人民解放軍(PLA)の分析は、情報の非対称の潜在性に対する鋭い理解を示している。情報時代とインターネットの出現のずっと前に、毛沢東は、単なる物理的な戦闘実体ではなく、政治的意思を実行するための身体として軍隊の概念を浸透させるために働いた。「党の誤った考えを修正する」と題された彼の1929年の決議で、毛沢東は純粋に軍事的見解を持っている党員は、「赤軍の任務を考えて…戦うことだけである」と述べた。

彼らは、中国赤軍が革命の政治的任務を遂行するための武装組織であることを理解していない。・・・・赤軍は、単に戦うためだけでなく、…革命的な政治権力の確立を助けるために戦っている[31]」毛の表現は、孫子の有名な格言「善の善なるは戦わずして敵の抵抗に勝つことである」に密接に従っているだけのようでもある[32]。この考え方は、2003年に中国の軍事ドクトリンにさらに体系化され、共産党中央委員会と中央軍事委員会は、「三戦(three warfares)」と題された中国人民解放軍(PLA)の新しい戦争コンセプトを承認した。これらは世論戦(メディア)、心理戦、および法律戦である[33]

ヌアリアの北西約45キロメートルのサウジアラビアの東部州で第18空挺団欺瞞セルによって1990年11月10日の欺瞞作戦における前線の武装状態と給油地点を模擬した膨張可能なOH-58C Kiowaヘリコプターとフューエルブレット (写真:第18空挺団Randall R. Anderson上等兵)

中国の情報戦略は、技術に基づいた兵器の欠陥を補うために、情報の優位性を構築および維持するための計略に焦点を当てている[34]。米国議会への報告書によると、人民解放軍は、米国を戦略と情報作戦によってその利点を克服できる軍事的に優れた敵対者と見なしている。

制約のない戦い(超限戦:Unrestricted Warfare)を引用する報告書:中国の米国を破壊するためのマスタープランは、「米国が技術に依存することは、・・・・情報戦のすべての要素を組み合わせた米国防総省のドクトリンにおける包括的な理論の欠如のような‘理論上の盲点’や‘思考エラー’を引き出す脆弱性を生み出す[35]」これらはまさに90年近く前に毛沢東が言及した非対称の一種である。米陸軍は、友軍の計画策定や実行を構築するためだけに戦闘機能を使用だけでなく、敵の能力を評価するためにも使用する。戦闘機能として情報を含めることを失敗すると、敵対者の能力と精神を包括的に理解する米陸軍の実力が妨げられることになる。

Embracing the Burdens of Change:変化の負担を受け入れる

情報戦闘機能の追加は不必要な制度的負担であると主張する人もいる。この本質の変化を起こすことは、ドクトリン、組織、訓練、装備、リーダーシップと教育、人事、および施設全体に複雑な影響を及ぼすことになる。情報はすでに戦闘力の要素であり、フィールドマニュアル3-13および米陸軍技術出版物3-13.1「情報作戦の遂行」は、情報の適用および使用に関する具体的な指針を提供している[36]。したがって、焦点は、現在米陸軍の辞書にある情報をより適切に適用することにあるべきである。

しかし、進化する技術と敵対者の能力に基づいて、現状が十分ではないことは明らかである。現在の形では、「多くの人が、それを周辺の軍事活動または失敗した事業として情報作戦(IO)を懐疑的に見続けている[37]」この考え方は、米国が将来の戦場で優位を維持するためには、変えなければならない。軍の専門職は、客観的な戦争の現実を達成し、それに応じて適応する責任がある。米軍が第二次世界大戦後に制度上の不都合のために空軍を設立しなかったと想像してほしい。変化と不都合の負担は、戦略的敗北の結果よりも上回るものである。

Information Beyond the Joint Level:統合レベルを超える情報

2017年9月、ジェームズ・マティス国防長官は、情報を統合部隊レベルでの戦闘機能に昇格させる覚書に署名した[38]。情報は国防総省に集中する戦略的能力と見なされるため、批評家は軍種レベルでの情報戦闘機能の考え方に反対するかもしれない。統合部隊が情報を作戦計画および戦略計画に一体化することは確かに有用であり、情報関連能力(IRC)に関係する決定の一部は軍種のレベルに属するものである。ただし、上記の例から明らかなように、情報は戦術的なシナリオですでに有用であることが証明されている。

さらに、技術の改善が進むにつれて、戦術的な解決策が出現し続けることになる。情報戦闘機能は、これらの重要な能力を一体化し、可能な場合に情報関連能力(IRC)の自己制限型集中化の変化を促進する方法を米陸軍に提供するものである。

将来の紛争における情報の役割は、情報技術の爆発的な台頭を考えると、非常に重要になっている。我々の敵対者は情報を使用して、効果を達成し、政治的目標を確実なものにしている。ロシアの軍事情報筋は、「政治的および戦略的目標を達成するための非軍事的手段の役割が拡大し、多くの場合、有効性において部隊または兵器の力を超えた」と主張することさえしている[39]

情報の戦闘機能への昇格は、米陸軍のすべての戦闘の課題に対する万能薬ではないが、これらの台頭する技術的進歩をよりよく一体化する方法を提供し、致死性の欲求以下で発生する紛争に部隊を適用する柔軟性を提供するものである。極端な技術的過剰を特徴とする過去18年間の紛争は、米国軍は自己満足と傲慢の感覚に落ち着き、情報能力の周辺化に陥らせた[40]。米陸軍が新たな大国間競争のこの時代に優位性を維持することを望むならば、戦争の性格の変化によってもたらされる課題に適応しなければならない。(軍治)

ノート

[1] 米陸軍大尉Charles Kellyは、ルイス・マコード統合基地の第2歩兵師団第1ストライカー旅団戦闘チーム第3歩兵連隊第2大隊C中隊の中隊長である。彼は米国陸軍士官学校で経済学の学士号と中国語(北京語)の学士号を取得している。彼は以前、第25歩兵師団の第4旅団第75レンジャー連隊の第1大隊に所属している。彼は「番人(センチネル)作戦」を支援するためにアフガニスタンに3度派兵されている。

[2] CrowdStrikeグローバルインテリジェンスチーム、「ウクライナ野戦砲兵部隊の追跡におけるFancy Bear Androidマルウェアの使用」、CrowdStrike、2017年3月23日更新、2019年7月31日アクセス、https://www.crowdstrike.com/resources/reports/idc-vendor -profile-crowdstrike-2/

[3] Ibid.

[4] Ibid.

[5] Army Doctrine Publication(ADP)3-0、作戦(ワシントンDC:米国政府出版局[GPO]、2017年10月6日)、5-1、2019年10月3日アクセス、https://armypubs.army.mil/epubs/DR_pubs/DR_a/pdf/web/ARN18010_ADP%203-0%20FINAL%20WEB.pdf.

[6] Ibid.

[7] ADP 5-0、運用プロセス(ワシントンDC:US GPO、2019年7月31日)、4-5、2019年10月3日アクセス、https://armypubs.army.mil/epubs/DR_pubs/DR_a/pdf/web/ ARN18323_ADP%205-0%20FINAL%20WEB.pdf

[8] フィールドマニュアル(FM)13-3、情報運用(ワシントンDC:US GPO、2016年12月6日)、1-2、2019年7月31日アクセス、https://armypubs.army.mil/epubs/DR_pubs/DR_a/pdf /web/FM%203-13%20FINAL%20WEB.pdf

[9] Ibid., 1-3.

[10] ADP 3-0, Operations, 5-3–5-4.

[11] 「レッドチーミングのガイド:DCDCガイダンスノート」(シュリーベンハム、英国:The Development、Concepts and Doctrine Centre、2010年2月)、lexicon-2、2019年8月5日アクセス、https://www.act.nato.int/images/stories/events/2011/cde/rr_ukdcdc.pdf

[12] Sebastian Bay et al、Responding to Cognitive Security Challenges(Riga、Latvia:NATO Strategic Communications Center of Excellence、2019年1月)、13–14、2019年7月31日アクセス、https://www.stratcomcoe.org/responding-cognitive-security-challenges.

[13] ジョセフ・ダンフォード、「戦争の性格と戦略的景観は変わった」Joint Force Quarterly 89(2018):2、2019年8月5日アクセス、https://ufdc.ufl.edu/AA00061587/00089

[14] Valery Gerasimov、「The ‘Gerasimov Doctrine’ and Russian Non-Linear War」、モスクワの影(ブログ)、2014年7月6日、2019年7月31日アクセス、 https://inmoscowsshadows.wordpress.com/2014/07/06/thegerasimov-doctrine-and-russian-non-linear-war/.

[15] Azhar Unwala and Shaheen Ghori, “Brandishing the Cybered Bear: Information War and the Russia-Ukraine Conflict,” The Journal of the Military Cyber Professionals Association 1, no. 1 (2015): 1, accessed 31 July 2019, https://scholarcommons.usf.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1001&context=mca.

[16] “Little Green Men”: A Primer on Modern Russian Unconventional Warfare, Ukraine 2013-2014 (Fort Bragg, NC: U.S. Army Special Operations Command, n.d.), 51, accessed 31 July 2019, https://permanent.access.gpo.gov/gpo107669/14-02984_LittleGreenMen-UNCLASS-hi-res.pdf.

[17] Joseph L. Cox, Information Operations in Operations Enduring Freedom and Iraqi Freedom – What Went Wrong? (Fort Leavenworth, KS: United States Army Command and General Staff College, 2006), iii, accessed 31 July 2019, https://fas.org/irp/eprint/cox.pdf.

[18] Walter E. Richter, “The Future of Information Operations,” Military Review 89, no. 1 (January-February 2009): 106–7, accessed 31 July 2019, https://www.armyupress.army.mil/Portals/7/military-review/Archives/English/MilitaryReview_20090228_art001.pdf.

[19] Ibid., 107.

[20] Arturo Muñoz, “U.S. Military Information Operations in Afghanistan: Effectiveness of Psychological Operations 2001–2010” (Santa Monica, CA: RAND Corporation, 2012), xx, accessed 23 September 2019, https://www.rand.org/pubs/monographs/MG1060.html.

[21] Arturo Muñoz and Erin Dick, “Information Operations: The Imperative of Doctrine Harmonization and Measures of Effectiveness (Santa Monica, CA: RAND Corporation, 2015), 3, accessed 23 September 2019, https://www.rand.org/content/dam/rand/pubs/perspectives/PE100/PE128/RAND_PE128.pdf.

[22] Ibid., 5-2; ADP 5-0, The Operations Process, 4-5.

[23] Russell F. Weigley, The American Way of War: A History of United States Military Strategy and Policy (Bloomington, IN: Indiana University Press, 1973), xxii.

[24] Antulio J. Echevarria II, Toward an American Way of War (Carlisle, PA: Strategic Studies Institute, 2004), 1, accessed 31 July 2019, https://ssi.armywarcollege.edu/pubs/display.cfm?pubID=374.

[25] Antulio J. Echevarria II, Reconsidering the American Way of War: US Military Practice from the Revolution to Afghanistan (Washington, DC: Georgetown University Press, May 2014), 46.

[26] Antulio J. Echevarria II, Operating in the Gray Zone: An Alternative Paradigm for U.S. Military Strategy (Carlisle, PA: Strategic Studies Institute, April 2016), xi, accessed 31 July 2019, https://ssi.armywarcollege.edu/pubs/display.cfm?pubID=1318.

[27] Ibid., 40.

[28] Charles T. Cleveland, Shaw S. Pick, and Stuart L. Farris, “Shedding Light on the Gray Zone: A New Approach to Human-Centric Warfare,” Association of the United States Army, 17 August 2015, accessed 31 July 2019, https://www.ausa.org/articles/shedding-light-gray-zone-new-approach-human-centric-warfare.

[29] Ibid., xii.

[30] Echevarria, Operating in the Gray Zone, 41.

[31] Mao Tse-tung, “On Correcting Mistaken Ideas in the Party,” in Selected Works of Mao Tse-tung, vol. 1 (Beijing: Foreign Languages Press, 1965), accessed 31 July 2019, https://www.marxists.org/reference/archive/mao/selected-works/volume-1/mswv1_5.htm#s1.

[32] Sun Tzu, The Art of War, trans. Lionel Giles, Project Gutenberg, updated 14 January 2012, accessed 24 September 2019, http://brainab.com/site_images/files_books/war_sun.pdf.

[33] Larry M. Wortzel, The Chinese People’s Liberation Army and Information Warfare (Carlisle, PA: Strategic Studies Institute, 2014), 29, accessed 31 July 2019, https://publications.armywarcollege.edu/pubs/2263.pdf.

[34] Catherine A. Theohary, Information Warfare: Issues for Congress, Congressional Research Service (CRS) Report No. R45142 (Washington, DC: CRS, 5 March 2018), 11, accessed 31 July 2019, https://fas.org/sgp/crs/natsec/R45142.pdf.

[35] Ibid.

[36] FM 3-13, Information Operations, iv; Army Techniques Publication (ATP) 3-13.1, The Conduct of Information Operations (Washington, DC: U.S. GPO, 4 October 2018), v, accessed 31 July 2019, https://armypubs.army.mil/epubs/DR_pubs/DR_a/pdf/web/ARN13138_ATP%203-13×1%20FINAL%20Web%201.pdf.

[37] Scott Thompson and Christopher Paul, “Paradigm Change: Operational Art and the Information Joint Function,” Joint Force Quarterly 89 (2nd Quarter, 2018): 11.

[38] Secretary of Defense Memorandum, “Information as a Joint Function,” 15 September 2017, accessed 31 July 2019, https://www.rmda.army.mil/records-management/docs/SECDEF-Endorsement_Information_Joint%20Function_Clean.pdf.

[39] Ben Sohl, “Influence Campaigns and the Future of International Competition,” The Strategy Bridge, 12 September 2017, accessed 31 July 2019, https://thestrategybridge.org/the-bridge/2017/9/12/influence-campaigns-and-the-future-of-international-competition?rq=Gerasimov.

[40] Nick Brunetti-Lihach, “Information Warfare Past, Present, and Future,” The Strategy Bridge, 14 November 2018, accessed 31 July 2019, https://thestrategybridge.org/the-bridge/2018/11/14/information-warfare-past-present-and-future.