米海兵隊のドクトリンを読む② MDCP 1 Warfighting その4
第4章 戦争の遂行:Chapter 4 The Conduct of War
「今、軍は水に例えれば、まさに流れのように、水は高所を避けて、低地へ急ぐ、同じように軍は強点を避け弱点を撃つ [1]」
—孫子
「スピードは、戦争の真髄(essence of war)である。敵の不備の優位性を活用し;予想外の経路に沿って進み、警戒していないところで撃つ [2]」
—孫子
「何年も前に、将校見習いの時に、私は『戦争の原則』(古い野外勤務令で記載される)に夢中になっていた。そのとき、上級曹長は私に近づいた。彼は、優しい笑いで私を眺めた。『それらのことで頭を悩まさないことだよ、若者』、彼は言った。『戦争の原則は一つじゃない、それは、こんなことだよ。奴が最も傷つきやすく奴がみていない時に出来るだけ早く出来るだけ強く他の仲間を撃て!』[3]」
—ウィリアム・スリム卿
合衆国海兵隊を唯一正当化する理由は、平和な手段だけでは出来ない時、軍隊によって国家政策目標を保障し、守るということである。米海兵隊は、どのように任務を達成するかということは戦争の本質と理論を理解したことの成果であり、そして、戦争への準備を後ろ盾とした先導する部隊でなければならない。
挑戦:THE CHALLENGE
挑戦は、我々が現代の戦場の本質と戦争の理論と現実の理解と一致する用兵コンセプトを開発することである。このことは、「正確には何を必要とするか?」に答えることである。我々が不確実で、無秩序(disorder)で、流動的な環境で効果的に機能することを援助する用兵のコンセプトが必要であり、事実、我々が我々の優位性をこれらの状況において活用することができるものである。我々には優れたテンポを生み出し活用するための戦争の時間競争リズムを理解し使うことができるコンセプトが必要である。我々が状況の変化に応じた基本的なドクトリン変化や熟達が期待できないので、紛争の完全な領域全体(full spectrum of conflict)において一貫して効果的であるコンセプトが必要である。我々には戦争で本質的に生じる束の間の機会を認識でき活用できるコンセプトが必要である。我々は戦争を形成する大部分が終わった後も、戦争の物理的な戦力と同様に道徳的で精神的なものを考慮したコンセプトを必要とする。我々は局地的な、または、全体的な数的な優位性を推定することができないので、数的に優位な敵に対して成功を収めることができるコンセプトが必要である。特に遠征の状況では軍事行動に対するどの公共の支援はなまぬるく、短命であるため、我々は、最小の犠牲者と限られた外部の支援で当該地でより大きい敵に対してすばやく勝利できるコンセプトが必要である。
機動戦:MANEUVER WARFARE
これらの状況下で勝利するための米海兵隊コンセプトは、迅速で、柔軟で、日和見主義の機動(maneuver)に基づく用兵ドクトリンである。我々が機動によって意味するものを完全に評価するために我々の条件をはっきりさせる必要がある。機動を伝統的に理解するとすれば、空間的なものと言え、つまり、我々は空間において位置の優位性を得るために機動するといえる[4]。しかし、機動の有用性を最大にするために、我々は同様に他の次元で機動を考えなければならない。機動の本質は、できるだけ効果的に我々の目標を達成する手段として、敵に勝る何らかの優位性を発生させ活用するために行動することである。その優位性は心理的であり、技術的であり、あるいは、空間同様に時間的である。時間的な機動は、特に重要であり、我々は、敵が得る時間的優位性より速い作戦テンポを生み出さなければならない。劣った戦力で必要な時間と場所で決定的な優勢を達成できるのは全ての次元における徹底した機動である。
機動戦(maneuver warfare)は、用兵哲学(a warfighting philosophy)であり、それは、様々な迅速で、焦点を定め、突然の行動を通して敵の結束を粉砕しようと追求するものであり、それによって、騒然とし急速に悪化する状況をつくり敵が対処できなくするものである。
敵の防衛力を弱めるよりはむしろ、機動戦(maneuver warfare)は敵組織(enemy system)に浸透して、バラバラにするためにこれらの防衛策を回避しようとするものである。その狙いは、敵の道徳的や精神的・物理的な結合を粉砕することによって効果的に抵抗できなくすることであり、一般によりコストと時間のかかる敵の構成組織の各々を徐々に消耗させ物理的に滅ぼすよりも敵が効果的な協調した全体として戦う実力(ability)を粉砕することである。理想的には、我々が効果的に敵の実力(ability)を崩壊させるので持続する敵の物理的な力の構成要素とは無関係である。たとえ裏をかかれた敵が個人や小さな部隊として戦い続けるとしても、我々が部隊として効果的に戦う実力(ability)を排除したので、我々は相対的に楽に残りを破壊することができる。
このことは、火力が重要でないことを意味しない。それどころか、火力は機動戦(maneuver warfare)のために主要なものである。そして、我々が物理的に敵を破壊する機会を逃すことを意味しない。我々は、機会が現れ我々のより大きな目的に適合する場合、敵部隊を破壊するために、決定的な点で火力と戦力を集中する。戦闘において交戦し、我々が果敢に敵戦力の破壊を追求するならば、我々はまず間違うことはできない。実際、我々が重大な敵弱点に対して戦闘力を集中しようとすれば、機動戦(maneuver warfare)はたいてい選び抜かれた敵軍とのとても激しい消耗を伴う。それにもかかわらず、このような消耗の目標は、そうである単に敵の物理的な力を逐次に減少させるだけではない。むしろ、敵の組織的な混乱に寄与することが重要である。火力での最も大きい効果は、一般にゆっくりと積み上げる物理的な破壊でなく、混乱を引き起こすことである。
機動戦(maneuver warfare)の狙いが敵組織(enemy system)の結束を粉砕することであるならば、その最後に向けた直接の目標は敵が機能することができない状況を作ることである。我々は行動によって、敵がそれらに追随出来るより素早く予想外の事象によって、脅迫的にジレンマを起こそうと追求する。敵に状況が悪化するだけでなくますます悪化していく状況と認識させなければならない。最終的な到達目標は、パニックと麻痺であり敵の抵抗する実力(ability)を失うことである。
機動戦(maneuver warfare)特有のものは主導性を確保し行動の条件を押し付けるスピードが必要で、それによって敵にバランスを失わせ続け敵の摩擦(friction)を増やす。我々は、敵に敵の反応速度を遅らせ持続できないよう、最終的には敵がこのことによってお手上げになるまでのペースを確立しようと追求する。
また、効果を最大にするために我々の努力の焦点を定めようとする要求も特有のものである。戦闘においては物理的な消耗の源だけでなく混乱の源として暴力や衝撃効果を含む。我々は重大な敵の弱点となる場所や時間や方法ですばやく、そして大胆にたたくことに力を集中し、敵の戦う実力(ability)に最も大きい損害を与える。一旦、得られるか見つけたら、いかなる優位性でも、無情に、そして、躊躇せず圧力をかけなければならない。我々は、無情なご都合主義的になり、活発に弱点の兆候を探し続け、全ての利用できる戦闘力を向けなければならない。決定的な機会が来たら、我々は完全に、そして、果敢に活用しなければならず、我々が奮い起こすことができるありったけの戦闘力をもって我々自身を疲労の限界まで推進する。
我々がもつ重要な武器は奇襲(surprise)であり、それの戦闘価値は既に認識したとおりである。我々は敵を勉強することによって、敵の認識を深める。欺瞞によって、我々は敵の予測を形づくろうとする。それで、我々は予想外の時間と場所でたたくことによって、それらの予測を活用する。予測困難に見える場合、我々は準備された規則とパターンを避けなければならない。それは想像力と主導性を妨げるものとなる。はっきりせず脅迫的に見える場合、我々は、多数の行動方針を与える軸で作戦しなければならず、我々が選択すべきものとして敵を不明なままにし続ける。
他方、全ての戦い(warfare)において必要とされる持久力と勇気という特質の他に、機動戦(maneuver warfare)では確実に特殊である人的なスキルと特徴が追加される。それは不確実性(uncertainty)に対処する気質(temperament)を必要とする。これは、流動性(fluidity)と無秩序(disorder)な状況に対処するための心の柔軟性を必要とする。要求されるものは、考え方の確定した独立性、主導性と大胆さで行動する意欲(willingness)、あらゆる機会を十分に利用する搾取的な考え方、そして、この種のふるまいの責任を受け入れる道徳的な勇気である。一連の特質の最後は、自己規律と上級者の目標への忠誠によって導かれるということが重要である。最終的に、機動戦(maneuver warfare)は我々自身の上位の次元で考え、自分の次元で行動する実力(ability)を必要とし、それは、より大きな状況の要求と一致するものである。
敵を見定める:ORIENTING ON THE ENEMY
敵を見定めること(orienting on the enemy)は、機動戦(maneuver warfare)の基本となる。機動戦(maneuver warfare)は敵の「組織(system)」を攻撃する。敵組織(enemy system)とは、我々の個別の分野に立ち向かう主体を構成するもの全てである。パイロットにとっては、ターゲットに至るために侵入時の防空体制レーダー、地対空ミサイルと敵航空機の組合せである。ライフル中隊長にとっては、次の地形主要点における相互支援され、障害によって守られ、そして、クルー編制の火器で支援された防御陣地である。電子戦技術兵にとっては、敵の指揮統制のネットワークである。海兵隊遠征部隊指揮官にとっては、作戦地域の中の敵の支援する指揮統制、兵站や情報組織と同様の重要な戦闘形態全てである。
我々は、敵組織(enemy system)の機能を構成する特色のある特徴を理解しなければならず、そうすることによって、我々は組織(system)に侵入できて、バラバラにして、必要に応じて、孤立する構成要素を破壊できる。我々は、敵が効果的に機能できなくなるように、重大な弱点とそれらの重心を識別し、攻撃しようと追求しなければならない。このことは、むしろ予め定められた手順の機械的な実行に関する内側のものより敵の個別の特徴に関する外側に焦点を定めることを意味する。
敵組織(enemy system)が、たとえば、強化された防御陣地であるならば、組織(system)に突入することは、浸入を意味し、または物理的に防御陣地を裂く弱点となる狭い間口への猛攻撃は、それに続いて敵を包囲することができるか、内部から横に進撃分断することができる。このことは、我々は真正面から各々の場所を攻撃するよりむしろ組織の論理(logic of the system)を破ることである。
我々は、敵の思考プロセスを「内向き」にし、そして、敵が敵自身を見るようにすれば敵を敗北に導ける。我々が敵を敵の立場で理解することは本質的事項である。我々は、我々がするように敵が考え、我々がするように戦い、あるいは、同じ価値や目標を持つと仮定してはならない。
指揮の哲学:PHILOSOPHY OF COMMAND
我々の指揮の哲学(philosophy of command)が我々の戦う方法を支えることは、本質的事項である。真っ先に重要なことは、我々が望み、そして戦闘の不確実性(uncertainty)、無秩序(disorder)と流動性(fluidity)によって最善の対処をする作戦のテンポを生み出すためには、指揮統制を分権化しなければならない。つまり、下位の指揮官は命令系統に基づく上からの決心を待つことよりむしろ、彼ら自身が上級者の意図の理解に基づき主導性をもって決心することである。さらに、決心すべき地点にいる有能な下位の指揮官は、距離的にも上級指揮官より真の状況を直接理解できる。個々の主導性と責任が、最も重要である。我々が分権化した指揮統制を実行する主要な手段は任務戦術(mission tactics)を用いることであり、後で詳しく議論する。
第二に、戦争は人間が行う事業であることからどれほどの技術の量でも人間的次元を縮小することができないと結論づけられ、我々の指揮の哲学(philosophy of command)は装備または手続きよりむしろ人間の特性に基づいたものでなければならない。通信装備と指揮・参謀手順は我々の指揮の実力(ability)を強化することができるが、それらは指揮についての人間の要素を少なくするために使われてはならない。我々の哲学は適応しなければならないだけでなくて、人間の特質、例えば大胆さ、主導性、性格、意志の強さ(strength of will)と想像力を活用もしなければならない。
我々の指揮の哲学(philosophy of command)は、暗黙(implicitly)に通信する人間の実力(ability)を活用もしなければならない[5]。我々は、潜在的コミュニケーション(implicit communication)(重要な、よく理解されたフレーズの最小限の使用か、互いの考えを予測した相互理解を通して伝える)が詳細で、明白な指示を用いて通信するより速くより効果的方法であると信じる。我々は親密性(familiarity)と信用(trust)を通してこの実力(ability)を開発し、それは共有された哲学と共有された経験に基づくものである。
このコンセプトには、いくつかの実用的な含意がある。最初に、我々は必要な親密性(familiarity)と信用(trust)を開発するために、長期の働く関係を確立しなければならない。第二に、重要な人(その人そのもの)は、コミュニケータまたはメッセンジャーを介するよりはむしろ、可能な場合直接お互いに向きあって話さなければならない。第三に、可能な場合、口頭で情報交換しなければならない、それは我々の話し方、つまり語尾の変化や声のトーンで情報交換するからである。第四に、可能な場合自分で情報交換しなければならない、それはジェスチャーや振舞いを通して情報交換するからである。
指揮官は、通常十分に前方で、それらの行動に最も影響を与えることができるところから、命じなければならない。このことは戦闘の浮き沈み(ebb and flow)を見ることで直接に感じることを可能にし、それらがレポートからでは得ることができない状況に対する直観的な評価を得る。そしてそれは、行動間、決定的な地点において個人に影響を及ぼすことを可能にする。事象のより近くに位置することは、状況に影響を与える事を可能にし、それらを直接観察することができて、命令系統を通じた上下の情報の伝達に起因する遅れと不正確さを回避することができる。最後に、我々は個人のリーダーシップの重要性を認識する。彼らの物理的な存在だけでも、危険と苦難を共有する意欲(willingness)を表現することによって、指揮官は、完全に部下の信用(trust)と信頼(confidence)を得ることができる。我々は、前線からの指揮は部下の監督と同じではないことを思い出さなければならない。同時に、前方指揮の要求と全体状況を把握し続けようとする要求のバランスを取ることは重要であるで、大概の場合、作戦指揮所のような中央の位置から指揮することがベストである。指揮官は、全体としての状況認識を失うような、一つの局面に焦点だけに定めることはできない。
我々の指揮の哲学(philosophy of command)の一部として、戦争が本質的に無秩序(disorder)で、不確実で、動的で、摩擦(friction)によって支配されることを認識しなければならない。さらに、スピードと主導性が強調される機動戦(maneuver warfare)は、本来、戦争の特に無秩序(disorder)なスタイルである。利用のために熟した状況は、通常極めて無秩序(disorder)でもある。指揮官が、行動の根拠として確実性を得ようとしたり、常に事象の肯定的な統制を維持し続けたり、あるいは、自分の計画に適合するように事象を指図することは戦争の本質(nature of war)を否定するものである。我々は、したがって、よりよく成功する(thrive)ために、カオス、不確実性(uncertainty)、一定の変化と摩擦(friction)の環境に対処する用意ができていなければならない。我々がそれらの状況とそれらの弱体化させる効果の限界を合意することができれば、同じように対処できない敵に対して環境を武器のように、我々は使うことができる。
実際的には、行動する前に、我々が確実性のために努力しなければ、我々は主導性を引き渡し、機会を逃す事を意味する。我々は、部下に対して過度の統制を維持しようとしてはならず、このことは必然的に我々のテンポを減速して、主導性を妨げることになる。我々は、厳密な命令を戦闘の事象に強要しようとしてはならず、このことは戦争に形式化したアプローチをリードすることになる。有効であった長く残る予め定められた計画を執拗に固守するよりはむしろ、我々は変化している環境に順応して、生起する機会を活用する用意ができていなければならない。
我々の指揮哲学について肝に銘じる価値があるいくつかのポイントがある。最初に、我々の用兵スタイルに基づくが、このことは戦争だけの間に適用することを意味しない。我々は、同様に戦争に対する準備の間においても実行できなければならない。我々は、駐屯地で監督されることに慣れきっていると、我々の部下が戦場で大胆さと主導性を働かせることを期待することはできない。任務が訓練、装備品調達、行政行動または警察行動であるかどうかに関係なくこの哲学は適用しなければならない。
次に、我々の哲学は、全ての次元で有能なリーダーシップを必要とする。集権化組織(centralized system)は理論的に一人の有能な人物(上級指揮官)だけを必要とし、その人がたった一人の権威者である。分権化組織(decentralized system)は、堅実でタイムリーな判断を示すために、全ての次元においてリーダーを必要とする。主導性は、指揮官間の力量(competence)の必須条件になる。
我々の哲学も、仲間の間での親密性(familiarity)を必要とし、理解の共用だけを通して、我々は努力の統一(unity of effort)のために必要な暗黙のコミュニケーションを開発することができる。おそらく最も重要なことは、我々の哲学は、上級者と部下の間での信頼(confidence)を必要とするということである。
行動の形成:SHAPING THE ACTION
我々の到達目標は単に敵戦力を累積的に消耗することではないので、我々には我々が勝利の達成を期待する方法のいくつかのより大きいスキームがなければならない。つまり、事前に我々がどのように勝利するかについてわからなければならない。
第一の要求は、我々は、なぜ、どのように達成するかを確立することである。明確に識別されたコンセプトと意図なしで、努力の必要な統一は考えられない。我々は、決定的な敵弱点を識別することで、敵の重心を直接弱体化し、我々の任務の達成をリードできると信じられる。こうすることで我々は時間と空間の両方で我々の優位性を戦役(campaign)、作戦(operation)、会戦(battle)または交戦(engagement)において形づくることを始めることができる。同様に、我々は敵が攻撃する我々自身の弱点を識別するために、敵の目を通して我々自身を見て、敵が我々にやろうとすることを予測しようとしなければならない。理想的には、交戦の瞬間までに問題は早く解決されるべきである。遭遇を導く事象まで我々が影響を与え続けることで戦争の状況を形づくり、当然の事として結果を導ける。我々は、我々の強みを決定的にする行動を形づくらなければならない。
我々の優位性を行動に影響するように時間と空間において先んじて我々の考えを企てなければならない。我々は、計画立案において頻繁にこのことをやる。このことは、我々が事象の詳細なタイムテーブルを確立することを意味しない。我々は戦争が本質的に無秩序(disorder)であるとすでに結論を下した。そして、我々はいかなる精度でもそれの条件を示すことは期待できない。むしろ、我々は戦争の一般条件を形づくろうとする。この成形(shaping)は、直接の攻撃から心理作戦まで、電子戦から将来の作戦のための重大な供給量の在庫の手当までのスペクトラムにわたる致死性の行動と非致死性の行動(lethal and nonlethal actions)から構成されている。活動を形づくるということは、攻撃のための敵に弱点があるようにし、友軍戦力の機動を容易にして、決定的な会戦(decisive battle)のために時間と場所を企図することである。その例は、望ましい方向に敵の移動を導くこと、敵の強化を妨害し、遅延することを含み、そうすることで、我々が崩壊した敵戦力と戦うことができ、または欺瞞を介して敵を期待通りに形づくり、それらの期待した形を活用することができる。我々は、我々自身の能力(capability of our own)を最大にすることを可能にするために特殊な敵の能力(enemy capability)を攻撃する。例えば、敵の防空体制を破壊するために作戦を始めることで我々が我々自身の航空の使用を最大にすることができる。
成形(shaping)を通して、指揮官は主導性を得て、勢いを保って、作戦のテンポをコントロールする。我々は、可能な方法によるいくつかのオプションで事象を形づくろうとしなければならない。そうすることで、決定的な作戦のための瞬間が訪れ、我々は一つの行動方針だけに限定してはいけない。
前もって考えることは、実際の影響をより少なくすることができる。したがって、前もって考えることは、少ない精密さで強要しなければならない。したがって前もって見ることは、直接的な影響よりも、可能な将来の行動の基礎を築くことの意味が大きい。事象が近づき、それらへ影響を与える我々の実力(ability)が発展することで、我々は、状況に対する評価と如何にして立ち向かうかをすでに開発している[6]。
より上位の指揮階層では、影響範囲はより大きくなり、我々が行動を形づくるために追求しなければならない時間と空間は更に広がる。軍事戦略を開発し、追求する上級者指揮官は週、月またはそれ以上先を見、それらの影響と関心の範囲は全ての戦場を含む。間近で会戦(battle)と交戦(engagement)を闘っている若い指揮官は、起こっている時間や分でさえも、そして直接の戦場に関心を持つ。我々が軍事行動をする分野に関係なく、我々が欲しい結果のいくつかの展望を持ち、そして、どのように、我々は達成するために時間と空間に行動を形づくるかは本質的な事項である。
意思決定:DECISIONMAKING
全ての行動は、決心、または決心しないことの結果であることを考慮すると意思決定は戦争遂行のための本質的事項である。我々が意志の欠如(lack of will)から決心できないならば、主導性を敵に喜んで引き渡すことになる。我々が意識的に何かの理由で行動することを延期することも決心である。このように決心は行動の根拠となるため、どんな決心でも一般的には決心しないことより良いといえる。
戦争は対抗する意志(opposing will)との間の紛争であるので、我々は空虚に決心することはできない。我々は敵の予測される反応と逆作用を考慮して決心しなければならない。我々の意志(our will)を敵に強要しようとする一方で敵も同様にしようとすることを認識しなければならない。
時間は、最も多くの重要な要素のなかで効果的意思決定の重大な要素である。効果的意思決定の鍵となる部分は、どの程度の決定時間が利用できるかについて認識し、その時間を最大限に活用することである。一般に、より速く一貫して決心でき、実行できる人は誰でも、相当な決定的な優位性を得る。実行段階の意思決定は時間競争プロセスとなり、決心のタイミングは、テンポを生み出す本質的事項である。タイムリーな決心は、本質的要素に限定した考慮事項により迅速に考えることが必要である。このような状況では、我々の意思決定の実力(decisionmaking ability)を加速するための努力を惜しんではならない。上記を踏まえ、我々は、例えば慎重な計画立案の状況では時間は制約要因にはならず、必要以上に我々の決心を急いではならないといった状況を認識しなければならない。
軍事における決心は、単に数学計算ではない。意思決定は、所定の問題の本質を認識する状況認識と実際的な解決案を案出する創造的な実力(creative ability)を必要とする。これらの実力(ability)は、経験、教育と情報(知性)の産物である。
意思決定は、経験に基づく直観的プロセスでもある。このことは、たいてい下位次元における、流動的で、不確実な状況の場合である。これに対して意思決定はいくつかのオプションを比較することに基礎をおくより分析的なプロセスでもある。このことは、たいてい上位次元、または、慎重な計画立案の状況の場合である。
我々は、機械的な習慣(habit)よりむしろ、認識(awareness)の上に決心の基礎をおかなければならない。つまり、我々は鋭い評価の上に本質的事項要素へ行動し、条件反射の代わりに各々の状況に応じて対応しなければならない。我々には不確実な状況においてもタフな決心をする精神的な勇気がなければならず、それらの決心の全責任を受け入れなければならない。自然の傾向としては、より多くの完全情報を得るまで決心を延期することがある。不完全情報のため、緊急時の行動を延期することは、精神的な勇気の欠如を示すものである。我々は軽率な決心をしたくないが、詳細な情報を得ようとすることで機会を無駄にしてはならない。
最後に、全ての決心は不確実性(uncertainty)に直面してなされなければならず、そしてすべての状況は特色のあることを考えればいかなる戦場での問題に対応する完全な解決策はないということである。したがって、我々は一つに対して苦闘してはならない。問題の本質は、許容できるリスクの度合いのよって有望な行動方針を選び敵よりすばやくやることである。この点で、「現在の猛烈に実行される良い計画は、来週実行される完全な計画より優れている [7]」
任務戦術:MISSION TACTICS
我々が機動戦(maneuver warfare)を実践に入れた一つの鍵となる方法は、任務戦術(mission tactics)を用いることである。任務戦術(mission tactics)は、文字通り、任務がどのようにして達成しなければならないかを示すことなく下位の任務を割り当てる戦術である[8]。我々は下位に任務の達成の仕方を示す方法から離れ、自由を与えることによって、下位のものが、状況に基づいて必要であると考えられるどのようなステップでも出来るようにし、義務として確立する。任務戦術(mission tactics)は、本来の指針(guidance)と理解によって形作られる主導性ある部下の実行に依存する。
任務戦術(mission tactics)は、下位の実行する詳細なことよりはむしろより、上位の次元の関心事に焦点を定めるための自由な時間を得ることができ上級者指揮官に恩恵を与える。上位者は、実行の方法については調整のための本質的事項の程度を定める。上位者は、例外的な場合だけ部下の実行に介入する。これは主導性のための自由であり、我々が望む作戦の高いテンポを可能にする。上記のことから過度の制約によって拘束されなくても部下は彼らの行動を変化している状況に順応させることができる。彼らは指揮官に彼らが行ったことを報告するが、許可は求めない。
任務戦術(mission tactics)は上位者と部下の間の契約として役に立つ。上位者は、部下に彼らの任務達成を助けるのに必要な支援を提供することに同意するが、必要以上に彼らの行動を拘束しない。上位者は、実行の適切な判断と主導性を部下に与える指針(guidance)を提供する義務を負っている。下位のものは、上位者の意図と一致して行動する義務を負っている。下位のものは、責任と忠義を尽くして行動し、上位者権限の本来の範囲を越えないことに同意する。任務戦術(mission tactics)は、部下に「トップの視点」つまり彼らの行動がより広範な状況に適合しているかを理解して行動することを要求する[9]。言い換えると、部下はより上位の任務達成に寄与するために、彼ら自身の次元より上位の次元で常に考えなければならない。
我々が統一や焦点やさまざまな努力を提供するいくつかの手段なしに分権化した主導性(decentralized initiative)を与えることができないことは明らかである。そうすることは、我々の強みを消すことになってしまう。我々は、主に強要される統制でなく、徹底的に調和した主導性と上記から指針(guidance)によって提供される文脈の範囲内の横の調整を通して統一性を追求する。
指揮官の意図:COMMANDER’S INTENT
我々は、指揮官の意図を用いることにより広い部分での調和した主導性を達成する。指揮官の意図は部下が行動のより広い文脈を理解するのに役立つデバイスである。意図を提供する目的は、より上位の指揮官の狙いと一致する方法で、部下が不測事態時に本来の計画から離れた実行の判断と主導性を可能にすることである。
どんな任務でも二つの部分からなり、それは達成されるタスクとその理由または意図である[10]。したがって意図はあらゆる任務の部分である。意図が行動の目的を述べる一方で、タスクはとられる行動を述べる。タスクは、何をすべきか、時にはその時と場所を示し、意図は、理由を説明する。二つのうち意図は支配的である。状況は変化することから、タスクは陳腐化するが、意図はさらに持続し我々の行動を導き続ける。我々の指揮官の意図を理解することは、指揮官の要求と調和した実行の主導性を与える。
部隊に対する意図は、その部隊の任務を割り当てている指揮官(通常、常にではないが次のより上位の指揮官)によって確立される。指揮官は、部下に割り当てられるミッション・ステートメントの一部として、通常意図を与える。割り当てられた任務に対して明快な目的を与えられない下位の指揮官は、個人としては、質問しなければならない。任務に基づいて、指揮官は作戦コンセプト(それは部隊がどのように任務を達成するかについて説明する)を開発することで、任務を部下に割り当てる。各々の下位のミッション・ステートメントは、その部下のために意図を含む。下位の各々に与えられる意図は、指揮官に上位者から受け取った意図の達成に寄与しなければならない。意図のこのトップダウンの流れは、我々の行動に一貫性と連続性を与え、文脈を確立する。そして、主導性の実行は本来ボトムアップであるという本質的事項である。
意図をとらえることは、簡単な「・・・・、のために(in order to)・・・」という割当てられたタスクの後に続くフレーズによって、可能である。敵に対する我々の焦点を維持するために、我々は敵に関する意図について表すことができる。例えば「渡河して逃げる敵を妨害するために、橋をコントロールしろ」 時には、指針(guidance)を詳しい説明を提供するために「・・・のために(in order to)・・・」行が必要である。いずれにしても、指揮官の意図の表現は短く説得力に富まなければならず、更に簡潔であればより良い。部下は、上位者の意図を意識しなければならず、そうすることであらゆる決心に導ける。包含されるか、複雑になる意図は、この目的を達成することができない。
明快な表現と意図の理解は、努力の統一(unity of effort)への本質的事項である。理解する負担は、等しく上位者と部下に襲いかかる。上位者は、完全に明快な彼らの目的を立てなければならないが、やり方においては主導性を妨げない。部下には、彼らの指揮官が期待するものの明快な理解がなければならない。更に言えば、彼らは最低二つ上位の次元で指揮官の意図を理解しなければならない。
主たる努力:MAIN EFFORT
統一性を与えるためのもう一つの重要な道具は、主たる努力(main effort)である。我々の指揮の範囲内で進行している全ての行動は、その時点において成功に最も重大であると我々は認識する。この鍵となる任務を達成する責任を割り当てられた部隊は主たる努力、つまり、そこに部隊の戦闘力を集める焦点として指定される。主たる努力(main effort)は、あらゆる種類の支援の優先権を授与される。指揮において他の全ての部隊にとって任務の達成において支援しなければならない部隊が明快になる。指揮官の意図の様に、主たる努力(main effort)は下位の主導性にとって戦力の調和になる。決心に直面して、我々は自問する。「どうすれば、最も主たる努力(main effort)を支えることができるか?」
我々は、どの部隊を主たる努力(main effort)として指定するかという決心を軽々しくすることができない。効果によって我々は結論づける。これは、どのように決心に至るかであり、他のものは二番目である。我々は、慎重に作戦を計画し、そうすることで主たる努力(main effort)による成功が全ての任務の成功を確実にする。主たる努力(main effort)が我々の勝利への主要な企てを意味するので、我々は、その目標に向けなければならない。それは、敵に最も重大な影響を与え、そして、それは成功の最高の機会となる。回復できないものであるが、主たる努力(main effort)は物理的で精神的な関与を必要とする。それは我々にリスクを受け入れることを強制すると同じく、我々に決定的な戦闘力に集中することを強制する。したがって、我々は重大な敵弱点の中の重心に我々の主たる努力(main effort)を向ける。そして、その他には厳しい経済性を強いる。
各々の指揮官は、各々の作戦に関して主たる努力(main effort)を確立しなければならない。状況は変化すれば、指揮官は主たる努力(main effort)を変更し、現在成功に最も重大である部隊を支援して戦闘力の重点を向け直す。一般に、主たる努力(main effort)を変更するとき、失敗を増援するよりはむしろ、成功を活用しようと追求する。
面とギャップ:SURFACES AND GAPS
簡単に言うと、面(surface)は硬い点で敵の強さであり、そして、ギャップは軟らかい点で敵の弱点である。我々は敵の強さを避け、敵組織(enemy system)に突入する目標として敵の弱点に対して我々の努力を集中させる。それにより弱点に対して我の強さを挑ませることで犠牲を縮小し、より決定的な結果を与えることになる。可能な場合はいつでも、我々は既存のギャップを活用する。失敗した場合は、ギャップを創りだす。
ギャップは、実際、敵配備の物理的なギャップであるが、時間、空間または能力(capability)上の弱点であり、それは敵が暴露し脆弱になった時、防空の傘の縫い目、歩兵部隊が隠ぺいできない地形で十分に準備ができていない場合、または二つの部隊の間の境界である。
同様に、面(surface)は実際の防衛拠点である、あるいは、あらゆる敵の強さでもあり、敵の位置や特定の兵器システムまたは能力(capability)の技術的優位性をまさしく高めて強化した時でもある。
面(surface)とギャップへの評価は、ある程度の判断を必要とする。一つのケースの面(surface)であることは、もう一方はギャップであるともいえる。たとえば、森林は移動手段を制限するので機甲部隊にとって面(surface)であり、歩兵部隊にとっては徹底的に浸透させることができるのでギャップである。さらにまた、我々は敵が我々を誘うために、面(surface)に対して、それはギャップであるように見えるよう敵の配備を偽装することが予測できる。
流動的な戦争の本質(nature of war)によって、ギャップはまず不変でなくて、いつも敏速に動いている。ギャップを活用することは、柔軟性とスピードが必要である。我々は、連続した積極的な偵察によって、ギャップを意欲(willingness)的に追求しなければならない。一旦我々がギャップを見つけたならば、我々は速く徹底的に我々の戦力を集中することによって活用しなければならない。たとえば、我々の主たる努力が面(surface)に当たり、あるもう一方の部隊がギャップを見つけたら、主たる努力として、第二の部隊を指定し、そちらに我々の戦闘力を向け直さなければならない。このように、後方から徹底的に「推進する」よりはむしろ前線から戦闘力をギャップに「引く」[11]。指揮官は、ギャップの所在を突き止めるために、部下の主導性に依存し、盲目的に予め決められた計画に従うよりはむしろ柔軟にすばやく機会に反応しなければならない。
諸兵科連合:COMBINED ARMS
戦闘力を最大にするために、我々は効果的に全ての利用可能資源を使わなければならない。そうするために、我々は諸兵科連合のドクトリン(doctrine of combined arms)に従わなければならない。諸兵科連合(combined arms)は、ある効果を打ち消し、もう一方で敵をより弱みがあるようする部隊の完全な一体化である。我々は、敵に対し問題ではなく、望みのない状況に陥れるというジレンマを引き起こす。
我々は、戦術と技術によって諸兵科連合(combined arms)を達成し、下位次元から上位次元の任務編成(task organization)においても適用する。そうすることで、我々は部隊の違うタイプの補完的な特性を利用して、我々の機動性と火力を強化する。我々は、他の部隊では同様に実行できない任務に、各々の部隊を使う。たとえば、我々は航空火力に砲兵では十分に実行できないタスクを割り当てる。極めて低い次元の諸兵科連合のコンセプト(concept of combined arms)の例は、自動火器の補完的な使用と火力チーム内の擲弾発射機である。我々は量の多い敵に対して、擲弾発射機をもって敵の脆弱なターゲットを作り出し、そこに自動火器の火力を向ける。敵が手榴弾への影響を逃れるために動いたならば、自動火器で交戦する。
我々は、この例を海兵隊空地任務部隊(MAGTF)次元まで拡大することができる。我々は、現状打破のために優れた地上軍にすばやく集中するために攻撃支援航空機を使う。我々は歩兵侵入を支援するために砲兵と近接航空支援を使う。そして、我々の侵入を食い止めようと動く敵の増援部隊を阻止するために敵後方への航空支援を使う。砲兵で効果的に抑えられることができないターゲットには、近接航空支援によって交戦する。歩兵攻撃に対して防御するためには、敵は支援部隊を弱点にさらしてしまう。敵が支援部隊によって掩護を追求すれば、我々の歩兵を敵に対して向けることができる。我々の侵入をブロックするために、敵は予備隊をすばやく増援する。しかし、我々の敵後方への航空支援を避けるために、彼は道路を避けなければならず、敵はゆっくりしか動けない。敵がゆっくり動けば、敵は我々の進展を妨げるための増援ができない。我々は、敵をジレンマに陥れた。
結論:CONCLUSION
我々は、機動戦(maneuver warfare)の狙いと特性について議論した。我々は、この戦争のスタイルを支援するのに必要な指揮の哲学(philosophy of command)について議論した。我々は、機動戦(maneuver warfare)のいくつかの戦術について議論した。これまでで、機動戦(maneuver warfare)はそれほどまでに特有の方法が存在しそれを用いることではないことが明らかになった。我々は、戦争への形式化したアプローチを信じるわけではないが、海兵隊員は考えなければならない。機動戦(maneuver warfare)は、諸兵科連合(combined arms)のように、海兵隊遠征部隊指揮官や火力チームのリーダーにも等しく適用できる。紛争の本質に関係なく、適用できる。上陸作戦であろうが陸上での作戦であろうが、また低烈度であろうが高烈度であろうが、また、ゲリラに対してであろうが機械化部隊であろうが、更に、砂漠でもジャングルでも、である。
機動戦(maneuver warfare)は、戦争において我々のあらゆる行動を形作るために必要な考え方である。機動戦(maneuver warfare)はずぶとい意志(bold will)、知性、主導性と冷酷な日和見主義を支持する心理状態(a state of mind)である。機動戦(maneuver warfare)は精神的にも物理的にも敵を粉砕しようとする心理状態(a state of mind)である。それは敵を麻痺させ混乱させることであり、敵の強さを避けることであり、すばやくかつ果敢に敵の弱点を活用することであり、また、最も敵を痛めつけるやり方をしようとすることである。要するに、機動戦(maneuver warfare)は我々が最も少ない可能なコストで敵に対して最も大きな決定的な影響を生み出すための哲学である。言うなれば「利口な闘いのための哲学」である。
ノート
[1] Sun Tzu, p. 101.
[2] Ibid., p. 134.
[3] William Slim卿著「勝利への撃破」(London: Cassell and Co. Ltd, 1956) pp. 550–551.
[4] 機動:「任務を達成するために敵に関して優位の地位を達成するための火力または火力可能性と組み合わせた移動を通しての戦場の上の戦力の使用」 (Joint Pub 1-02)
[5] ボイドは、「勝利と失敗についての論説:紛争のパターン」の中で、指揮ツールとして絶対的なコミュニケーションについての考えを導入している。
[6] 用語「影響の領域」と「関心を引く領域」影響の領域:「指揮官が直接に機動または火力サポート・システムによって通常指揮官の指揮またはコントロール中で作戦に影響を与えることができる地理的領域」 関心を引く領域:「影響の領域(それに隣接した領域)を含んで指揮官にとって重要で、現在であるか予定の作戦の目標に敵領地に拡大しているその領域。この領域は、任務の達成を危うくすることのできる敵軍によって占められる領域をも含む」 (Joint Pub 1-02)
[7] George S. Patton, Jr., War As I Knew It (New York: Houghton Mifflin, 1979) p. 354.
[8] 指揮統制(また、任務指揮統制と呼ばれる)の文脈による。任務戦術(mission tactics)は、任務型式命令の使用を含む。任務タイプ命令:「任務を行うためにどのように達成すべきかを指定することのない部隊への命令」 (Joint Pub 1-02)
[9] David Hillel Gelernter著「世界を反映させなさい、さもなければ、日数ソフトウェアは靴箱の中に宇宙を置く:それはどんなに起こって、そして、それは何を意味するか」(New York: Oxford University Press, 1991) pp. 51-53. 「洞察が内部に深くはいることによって達成できる照明であるならば、トップサイトは全体を示す鳥瞰図から頭上の視点である大きい画から得られる;それは共に適合する」
[10] 任務:「目的に伴う明確に取られるべき動作とそのための理由を示すタスク」(Joint Pub 1-02)
[11] それぞれ用語「偵察」はプルで指揮は「プッシュ」である。William S. Lindの「機動戦ハンドブック」(Boulder, CO: Westview Press, 1985) pp. 18-19を参照