ウクライナと代理戦争:軍事的思考における存在論的欠点の改善 (www.ausa.org)
ロシア・ウクライナ戦争の報道で「代理戦争」という言葉が聞かれる。「代理」という言葉の持つニュアンスは、一般的には良いものではないと受け止める向きは多いと感じる。ここで紹介するのは、米陸軍協会(AUSA)に寄稿された「代理戦争」に関する論文である。「代理戦争」に関して軍事的意味合いを含め理解する契機となる論文だと考える。(軍治)
ウクライナと代理戦争:軍事的思考における存在論的欠点の改善
UKRAINE AND PROXY WAR: IMPROVING ONTOLOGICAL SHORTCOMINGS IN MILITARY THINKING
by Lieutenant Colonel Amos C. Fox, U.S. Army
August 16, 2022
写真:エイミー・カール米合衆国州兵特技兵 |
概要:IN BRIEF
・ 見過ごされたり、誤解されたりしがちだが、代理戦争は武力紛争の重要な構成要素である。政策立案者や実務者は、政策や実務で誤った判断をしないよう、代理戦争のニュアンスを理解する必要がある。
・ 代理戦争は、より一般的に認識されている伝統的モデルと技術拡散モデルの形態をとることができる。伝統的モデルでは、本来の主体的行為者(principal actor)が代理者を用いて、敵との日々の戦闘の厳しさを代弁する。しかし、技術拡散モデルでは、本来の主体的行為者(principal actor)は代理者に資金、兵器、訓練、装備を提供する。
・ 代理戦争のサブカテゴリーを認識し、連合や同盟と誤認しないことは、政策、戦略、計画、ドクトリンを作成する上で極めて重要である。
はじめに:INTRODUCTION
代理戦争は、戦いにおいて十分に評価されていない要素である。多くの場合、代理戦争は国際武力紛争の議論から省かれ、非国際武力紛争や非国家主体の領域へと追いやられている。この分類は、国家主体が非国家主体に加えて、他の国家主体を利用して代理戦争を行うことを見落としているため、正しくない。
さらに、西側諸国の軍部や識者は、代理戦争を許容範囲外のカテゴリーに位置づける傾向がある。それどころか、代理戦争は冷笑的な戦略的行為者が行う極悪非道な行為であるというレッテルを貼ることが多い[1]。確かに、米陸軍のドクトリンを調べても、代理戦争に関する記述はほとんどなく、代理戦争が言及される場合、それは非国家主体や敵対者の活動方法に適用されるものである[2]。これは、代理戦争の分類としても正しくない。
この2つの存在論的な誤った知覚は、代理戦争が戦いの中と戦争全体の中でどのように位置づけられるかについての明確な理解を妨げる主な要因である。現在進行中のロシア・ウクライナ戦争は、防衛・安全保障研究界に、代理戦争に対する理解を見直し、存在論的不整合を是正する絶好の機会を提供している。
ロシア・ウクライナ戦争は、代理戦争が、非国家主体を通じて活動する冷笑的な失地回復論者(revanchist)行為主体のみによるものではないことを実証している。むしろ、国家主体が他の国家主体を通じて代理戦争を行うことを示す顕著な例である。そのために、複数の西側諸国は、民主主義の理想、法の支配、国際システムを支持し、守るために、ロシアに対する代理戦争に従事しているのである[3]。
しかし、代理戦争の存在論的な疑念を解き、その輪を広げるには、確固たる理論的基盤が必要である。本論文では、既存の代理戦争に関する文献を基に、伝統的モデルと技術拡散モデルという2つの代理戦争の形態を紹介することで、その基礎を提供しようとするものである。
本論文は、これら2つの代理戦争の形態を基礎として、それぞれの形態が国家主体と非国家主体という2つのサブカテゴリーを含んでいることを主張するものである。つまり、本論文は、代理戦争の存在論的欠点を克服するために、この分野の分類法に新たに4つの名称と分類された主体を注入することによって、代理戦争に関する既存の文献に付加するものである。
代理戦争の分類:PROXY WARS—A TAXONOMY
代理戦争とは、国際的な武力紛争であれ非国際的な武力紛争であれ、一方の側(またはそれ以上)が戦略的狙いを達成するために仲介者を主要な戦闘力として用いる武力紛争のことである[4]。代理戦争の中には、強制的、搾取的、取引的、文化的、契約的な5つの基本的な戦略関係が存在する[5]。
これらの関係は、本来の主体者(principal)と代理者(proxy)との間の相互作用を導くものである(図1参照)。さらに、各戦略的関係の独特な構造は、本来の主体者(principal)が代理者(proxy)から何を期待し、何を達成できるかを規定する。これらの5つの関係は、代理戦争の2つの基本的な形態、すなわち伝統的モデルと技術拡散モデルで実現される(図2参照)。
関係性 | 提携の型 | 力の形態 | 絆の強さ | 代理者の
代理費用 |
代理者の
リスク許容 |
例 | 分析 |
強制的 | イベント型
(取引) |
強制された力 | 弱 | 高 | 低 | 米国とアフガニスタン治安部隊 | 簡単で低いリスクで、短期間の作業に使用する。 |
搾取的 | イベント型
(取引) |
強制された力 | 弱 | 中 | 中 | ドネツク人民共和国、ルハンスク人民共和国とロシア軍部隊 | 簡単で中程度のリスクで、短期間の作業に使用する。 |
文化的 | 国家型
(親族関係) |
正当性ある力 | 強 | 低 | 高 | イラクのシーア派民兵組織とイラン | 複雑でリスクの高い、長時間の作業に使用する。 |
取引的 | イベント型
(取引) |
専門性の力 | 強 | 中 | 高 | 対ISISの闘いにおける米国とイラン治安部隊 | ハイリスクでタスク指向のミッションに使用する:短期。 |
契約的 | イベント型
(取引) |
報酬による力 | 強 | 低 | 高 | ロシアとワグネル・グループ | ハイリスクでタスク指向のミッションに使用する:短期。 |
推論 | ほとんどの提携は取引に基づくもの | 代理者を動かすには複数の形態の力による | 強制力の行使は、弱い絆の代理者の原因と結果である | 強い絆で結ばれた代理者は、代理費用が低い | 強い絆で結ばれた代理者は高いリスクを共有する |
図1.代理戦争の5つのモデル |
図2.代理戦争の二つの形態 |
伝統的モデル:TRADITIONAL MODEL:
代理戦争の伝統的モデルは、本来の主体的行為者(principal actor)が敵との日々の戦闘の厳しさに代理者を使用することにある。これが最も一般的な代理戦争の形態であり、「代理戦争(proxy war)」というと多くの人が思い浮かべるものである。
特に戦術的レベルでの戦闘顧問(combat advisors)の利用は、この種の代理戦争の主要な指標の一つである。イランがイラクのシーア派民兵組織を利用して米軍と戦った「イラクの自由作戦(Operation Iraqi Freedom)」と「生来の決意作戦(Operation Inherent Resolve)」は、この種の代理戦争の最近の例であり、米軍が容易に関連付けることができるものである[6]。
伝統的モデルには、2つのサブカテゴリーが存在する。第一のサブカテゴリーは、国家主体が非国家主体を代理者として利用する場合である。この分類は、前項で述べたイラン・モデルに合致し、最も認知度の高い代理戦争の形態である。
第二のサブカテゴリーは、前者ほど一般的ではないが、依然として広く存在している。第二のサブカテゴリーは、国家主体が他の国家主体を代理者として明示的または暗黙的に参加させ、共通の敵と戦わせるものである。このサブカテゴリーは連合や同盟と混同されやすいが、本来の主体者(principal)が代理者と一緒に闘うのではなく、代理者に戦闘支援(combat support)を提供する点で異なる。
戦闘支援(combat support)はしばしば、計画策定、インテリジェンス、監視、偵察(ISR)、ターゲティング、打撃、兵站の形態で行われる。このカテゴリーは、戦闘顧問(combat advisors)の使用も特徴であるが、これらの戦闘顧問(combat advisors)の多くは、前線にはるかに近い場所にいるか、助言と戦闘支援の両方を行う二重の役割を担っている。
デービッド・レイク(David Lake)が代理戦争に関する現代的な著作の中で指摘しているように、米国のポスト・サダム・イラク政府への支援はこのサブカテゴリーの典型である[7]。ポスト・サダム・イラクにおいて、米国はイラク治安部隊を育成し、資金を供給し、装備を整え、訓練を行った[8]。そして、米国は、イラクにおけるイランの干渉に対抗するため、また、拡大するサダム後の反乱を鎮圧するための米国の取組みを主導するために、イラクの治安部隊を利用したのである[9]。
この戦争でイラクの治安部隊は米軍部隊と一緒に闘い、後には米軍部隊の前に立ちはだかった[10]。米軍が一方的な作戦を行わなかったというわけではない。しかし、戦争が進むにつれて、米軍は戦闘作戦をイラク人に頼ることが多くなり、後方で助言、訓練、兵站支援を行うようになった[11]。
一方、「生来の決意作戦(Operation Inherent Resolve)」は、伝統的モデルの国家主体/国家主体のサブカテゴリーの例も示している。「パートナー」や「助言と援助」といった友好的な言葉や表現が使われているが、米国がイラク治安部隊に作戦的レベルや戦術的レベルで依存してイスラム国と戦闘することは、代理戦争の定義に合致する[12]。
米軍部隊は戦闘顧問(combat advisors)、計画策定・兵站顧問を提供し、インテリジェンス、監視、偵察(ISR)、ターゲティング、精密打撃など、イラク人の個別の能力不足をカバーした。これらすべての要因が組み合わさって、伝統的な本来の主体者(principal)と代理者の関係の基準を満たすことになる[13]。
繰り返しになるが、代理戦争の最も一般的な形態は伝統的モデルである。このモデルには、国家主体が非国家主体を介して戦う場合と、国家主体が国家主体を介して戦う場合の2つのサブカテゴリーが存在する。
国家主体/非国家主体というサブカテゴリーは連合や同盟と間違われる可能性があることを覚えておくことが重要である。しかし、代理関係は参加者が戦術的・実存的リスクをどの程度共有するかで見分けがつくものである[14]。リスクが一方の行為主体に転嫁され、他方の行為主体が比較的安全な場所に留まっているような状況では、その状況は連合や同盟ではなく、代理戦争である可能性が高い[15]。
技術拡散モデル:TECHNOLOGY DIFFUSION MODEL
技術拡散モデルは、代理戦争の第二形態である。このモデルは、本来の主体者(principal)が代理者を通じて間接的に闘う代わりに、資金、兵器、訓練、装備などを代理者に提供することによって生じるものである。このモデルは、弱者に対する侵略国家の行動に対する第三者行為者の実際的な対応であることが多い。
さらに、このような代理戦争は、敵対する国家主体が第三者の紛争で失敗するのを見たい日和見主義的な本来の主体者(principal)にとって有用である。技術拡散モデルは、作戦上および戦略上の戦闘助言だけでなく、技術顧問(technical advisors)の利用によって示されることが多い。技術顧問(technical advisors)はしばしば第三国において活動し、外国から供与された装備や兵器の使用について代理者を訓練・教育する。また、技術拡散モデルには2つのサブカテゴリーがある。
最初のサブカテゴリーは、本来の主体者(principal)が非国家主体に資金、兵器、訓練、その他の設備を提供して敵と戦うが、戦闘自体には積極的に関与しない場合である。このサブカテゴリーはかなり一般的である。ソ連・アフガン戦争(1979-1989)における米国のムジャヒディン(mujahideen)への支援は、おそらくこのモデルの最もよく知られた例の一つである[16]。
米国のスティンガー・ミサイルは、ムジャヒディン(mujahideen)のソ連撃破を決定的に支援したことから、その戦争への米国の関与のミームと見なされるようになった。さらに、米国のアフガニスタン戦争(2001年〜2021年)において、ロシアがタリバンおよびその関連組織を支援したことも、この代理配置(proxy arrangement)の一例である[17]。
一方、2番目のサブカテゴリーは、本来の主体者(principal)が他の国家主体に対して、敵と戦闘するための資金、兵器、訓練、その他の装備を提供するが、闘い(fighting)において積極的な役割を果たさないというものである。歴史的には、イラン・イラク戦争(1980〜1988年)における米国のイラク支援がその例である[18]。しかし、現在進行中のロシア・ウクライナ戦争は、このサブカテゴリーをより具体的に示すものである。
技術拡散の観点から、米国は2022年2月以降、ウクライナに46億ドルを超える軍事援助を行ってい[19] る。最近では2022年5月31日にバイデン大統領が、ウクライナの存続と、逆にウクライナにおけるモスクワの政策の狙いの阻止に米国がコミットすることを改めて表明している[20]。
最新の支援は7億ドルで、高度移動性砲ロケットシステム(HIMARS)、牽引式155ミリ砲、多様な無人航空機システム、その他さまざまな兵器や関連機器が含まれている[21]。さらに、米国の戦闘顧問(combat advisors)が、ドイツでウクライナ人兵士を対象に、けん引式野戦砲を含む米国提供の戦闘装備の使用や維持管理に関する訓練を実施した[22]。
ここで重要なのは、資金、装備、兵器の寄贈(donation)は、必ずしも行為主体が代理戦争に関与することと同一ではないことである。表明されているかいないかにかかわらず、ある行為主体が代理戦争に関与しているかどうかは、主にその寄贈の背後にある意図と支援の度合いに基づいて判断される。また、プレス・リリースやオープンソースの文書、ドクトリンは、しばしば意図や方法を難解にし、代わりにナラティブを伝えることに重点を置いていることも忘れてはならない。
そのため、国家主体が「代理戦争」という言葉を使わないからと言って、その活動に従事していないとは限らない。いずれの場合も、ある行為者が代理戦争にコミットしているのか、それとも単に困っている国際的行為者に支援を提供しているのかを見分けるには、言葉ではなく、資源の投入と意図が最も確実な方法である。
結論:CONCLUSION
代理戦争は国際・非国際武力紛争を支配しているため、戦いの研究の最前線に常に位置づけられるべきものである。さらに、代理戦争のニュアンスを理解することは、政策レベルから戦争の戦術的レベルに至るまで、誤った理解が失策を招く可能性があるため、重要である。本論文のように、代理戦争に明確な分類法を提供することは、代理戦争がうまく機能しない一因にもなっている存在論的な欠点を克服するのに役立つ。
将来を展望すると、国際システムがルールに基づく国際秩序(international order)に依存し続ける中で、戦いを学ぶ者は、将来の戦争にいくつかの傾向を見出すことができるはずである。第一に、悪意のある国家主体が他国に対して領土征服を試みる場合、第三者主体による現実的な対応が予想されることである。
第三国が代理戦争戦略を選択した場合、比較的早期に敗北が見込まれる敵対者に対しては、伝統的モデルを採用すると予想される。しかし、第三国がより長く、よりコストのかかる戦争を評価しつつ、代理戦略(proxy strategy)をとる場合、技術拡散モデル(図3参照)を予想する必要がある。
図3.予想される適用 |
第二に、代理者を特定する方法は、選定プロセスというよりも、利用可能な行為主体を評価し、戦闘員やパルチザン、志を同じくする人々の集団から代理者を生み出し、敵対者と戦闘するために戦場に投入できる一貫した部隊に移行する能力があるかどうかを評価するものである。ほとんどの場合、代理者の選択は現実的かつ動的であり、利用可能な資源がいかに迅速な解決を可能にするかに基づいている。
最後に、戦いを学ぶ者(student of warfare)は、現代世界に蔓延する暴力の連鎖の中で、代理戦争が定期的に続くことを予期しておかなければならない。代理戦争は、政策立案者、戦略家、実務家が政策目標を継続するために、迅速かつ比較的安価で、(自分自身にとって)リスクの低い選択肢を提供する。代理戦争戦略の柔軟性は、国際・非国際武力紛争の最前線に当分の間とどまることを意味する。
著者:Author
エイモス・C・フォックス(Amos C. Fox)米陸軍中佐は、米陸軍の将校である。レディング大学(英国)博士課程在籍、Irregular Warfare Initiative開発担当副ディレクター、Wavell Room副編集長。また、カンザス州フォート・レブンワースの米陸軍高等軍事研究学校を卒業し、2017年にトム・フェルト・リーダーシップ賞を受賞している。
ノート
[1] DoD, Summary of the Irregular Warfare Annex to the National Defense Strategy, 2020, 2–3.
[2] Amos Fox, “In Pursuit of a General Theory of Proxy Warfare,” Land Warfare Paper 123 (February 2019): 3–5.
[3] Fred Kaplan, “Everyone Is Starting to Admit Something Frightening about Ukraine,” Slate, 29 April 2022.
[4] Vladimir Rauta, “Proxy War and the Future of Conflict: Take Two,” RUSI Journal (2020): 4–5.
[5] Amos Fox, “Strategic Relationships, Risk, and Proxy War,” Journal of Strategic Security 14, no. 2 (2021): 6–19.
[6] Jeanne Godfroy et al., The U.S. Army in the Iraq War, Volume 2: Surge and Withdrawal, 2007–2011 (Carlisle Barracks, PA: United States Army War College Press, 2019), xxxiii–xxxvi; Phillip Smyth, “The Shia Mapping Project,” Washington Institute for Near East Peace Policy, 20 May 2019.
[7] Dave Lake, “Iraq, 2003–2011: Principal Failure,” in Proxy Wars: Suppressing Violence Through Local Agents, ed. Dave Lake and Eli Berman (Ithaca, NY: Cornell University Press, 2019), 238–48.
[8] Jeanne Godfroy et al., The U.S. Army in the Iraq War, Volume 1: Invasion, Insurgency, Civil War, 2003–2006 (Carlisle Barracks, PA: United States Army War College Press, 2019), 169–88.
[9] “Proxy Warfare in the Greater Middle East and Its Periphery,” New America.
[10] “Operation Together Forward I,” Institute for the Study of War; “Operation Together Forward II,” Institute for the Study of War.
[11] Godfroy et al., U.S. Army in the Iraq War, Volume 2, 459–70.
[12] Frank Hoffman and Andrew Orner, “Dueling Dyads: Conceptualizing Proxy Wars in Strategic Competition,” Foreign Policy Research Institute, 30 August 2021.
[13] The White House, “Letter to the Speaker of the House and President Pro Tempore of the Senate Regarding the War Powers Report,” 8 June 2022.
[14] Fox, “Strategic Relationships, Risk, and Proxy War,” 17–18.
[15] Fox, “Strategic Relationships, Risk, and Proxy War,” 17–18.
[16] Christian Parenti, “America’s Jihad: A History of Origins,” Social Justice 28, no. 3 (2001): 31–38.
[17] Charlie Savage, Eric Schmitt and Michael Schwirtz, “Russia Secretly Offered Afghan Militants Bounties to Kill U.S. Troops, Intelligence Says,” New York Times, 26 June 2020.
[18] Lake, “Iraq, 2003–2011,” 238–40.
[19] Dan Lamonthe et al., “U.S. Defends Supplying Advanced Rocket Systems to Ukraine,” Washington Post, 1 June 2022.
[20] Joseph Biden, “President Biden: What America Will and Will Not Do in Ukraine,” New York Times, 31 May 2022.
[21] Antony Blinken, “$700 Million Drawdown of New U.S. Military Assistance for Ukraine,” U.S. Department of State Press Release, 1 June 2022.
[22] Stephen Losey and Joe Gould, “From Howitzers to Suicide Drones: Pentagon Seeks Right ‘Balance’ on Training Ukrainians on New Arms,” Defense News, 9 May 2022; Jim Garamone, “US Troops Train Ukrainians in Germany,” DOD News, 29 April 2022; Andrew Kramer and Maria Varenikova, “Powerful American Artillery Enters the Fight in Ukraine,” New York Times, 23 May 2022.