英国の外務・英連邦大臣は、サウジアラビアへの武器売却を擁護
掲載:2019年3月27日
作成:フォーキャストインターナショナル(FI)社
投稿:Derek Bisaccio FI社国際軍事マーケット編集者
(この論評は米国人のアナリストが米国内に向けて出したブログです)
U.K. Foreign Secretary Defends Arms Sales to Saudi Arabia
英国の外務・英連邦大臣は、サウジアラビアへの武器売却を擁護
Saudi Eurofighter Typhoon. Source: KGG1951/ Wikimedia Commons
一部の記事によると、イギリスの外務・英連邦大臣は、サウジアラビアへの同国の武器売却を終了することに対して反対しているとしている。
ポリティコ・ヨーロッパ2019年3月26日版によると、イエメンにおける武器の使用に関して英国政府が自国で批判を受けているにも係らず、英国のJeremy Hunt外務・英連邦大臣は、サウジアラビアへの英国の武器売却を擁護した。
彼は、イエメンで進行中の紛争は2014年に始まり、反乱グループのAnsar Allahが首都Sana’aを奪取し、サウジアラビアが翌年参加したと3月に強調した。サウジの率いるアラブ主張国連合を含む同盟国は、Ansar Allahを国のいくらかの主要地域から排除したが、彼らのグループはSana’aを支配下においている。
戦闘で1万人が殺傷され、イエメンの多くの地域に亘って、深刻な食糧と医薬品の不足が報告されている。国際連合と人権団体は、大量虐殺の多くに関してサウジアラビアの指導による航空作戦を批判している。
サウジアラビアの支援に対する英国政府への圧力団体である英国人権擁護団体の対武器貿易キャンペーンをしているAndrew Smithは、プレスリリースで語った。「この酷い戦争は、英国の様な武器取引をする政府の政治的、軍事的支援なしにはありえない。戦争が5年目に入ったので、彼らは,まっとうなことをして、最後に武器売却を終わらせることをより急いだだけのことだ。」
サウジアラビアは、その戦闘による民間人の死亡を認めているが、民間人を故意に目標にしているという告発は、拒否している。外務・英連邦大臣は、彼の意見で和平協議が進展することを指し、「英国の歴史と私たちの価値観は、中東に建設的な変化をもたらすために私たちの役割を果たすことを求めている。」と述べ、「中東地域への「ユニークなリンク」 - とりわけ「サウジアラビアとアラブ首長国連邦との戦略的関係」- はそれを可能に出来る。と付け加えた。
ハント外務・英連邦大臣は、英国がサウジアラビアへの武器販売を中止した場合、これらの結びつきが損なわれ、英国が「イエメンでの紛争の成り行きに関係しなくなる。」と主張した。彼は、この政策の方向を「道徳的破産」と呼び、英国がサウジアラビアとの武器取引を中止したことで、ストックホルム又は現在Hodeidahで、広範に保たれている停戦が起こる可能性は低い。」と示唆した。彼は、昨年後半にストックホルムでのAnsar Allahとイエメンの暫定政府での合意に達したことに言及した。
イエメン戦争が繰り広げられるにつれて、多数のヨーロッパの政府がサウジアラビアおよび他の紛争参加者への武器販売を再検討した。
特にドイツはリヤドへの武器販売少なくとも3月末までは留保している。しかし、イギリスやフランスなどの主要サプライヤーはサウジアラビアとの協力を継続しており、その国との戦略的パートナーシップを示している。
ドナルド・トランプ大統領政権下の米国は、サウジアラビアの熱心な支持者であり続けている。
(黒豆芝)