13億ドルと評価されるミサイル・デコイ・プログラムの10年の市場
掲載:2020年9月8日
作成:フォーキャストインターナショナル(FI)社
(この論評はォーキャストインターナショナル(FI)社が発表したものです。)
Ten-Year Market for Missile Decoy Programs Valued at $1.3 Billion
September 8, 2020 – by Forecast International
今後10年間、13億ドルがフォーキャストインターナショナルの新しい分析の「デコイとディスペンサーの市場」で取り上げられている重要なプログラムに費やされるだろう。
COVID-19パンデミックが国防予算と製造スケジュールに負担をかけ続けているため、特に打撃を受けた国では、主要なプログラムが重要なサポートシステムの開発と製造とともに着実に前進している。このレポートで取り上げられるデコイとディスペンサー技術は、それらを運用する脆弱なフロントラインの航空機と海軍艦艇と人員のための不可欠な自己防衛能力に関する情報を提供する。
「より洗練された攻撃方法のためのIRカウンターメジャーの技術開発と製造において、大いなる進歩がみられているが、この分析で議論された長期の競合試験されたデコイは、市場に出ている最も手ごろで信頼できる防御システムの一つであることが証明された。」と、上級アナリスト・アンドリュー・ダーディンは語った。「より大きな電子戦システム市場のこのセグメントの代表的なプログラムは、ALE-50、ALE-55、ミニチュア空中発射デコイ(MALD)、ブライト・クラウド航空機搭載システム及びNULKA海軍デコイが含まれる。」
今後数年は、各種米海軍の航空機搭載用のALE-55の安定した生産レートが見られると思われる。デコイのための米国調達資金は、米国国防総省の航空機搭載の使い捨てのカウンターメジャー・プログラムにおいて提供される。そして、それはすべての海軍と海兵隊の回転翼航空機と戦術用及びその他の固定翼機用のカウンターメジャー自己防衛装置を購入する。航空機搭載使い捨てカウンターメジャー(AECM)プログラムを通じて、3億6100万ドルは、海軍と海兵隊向けのALE-55システム及び他のシステムに関して、2024年まで充当される予定である。
ALE-50使い捨て牽引器材は、新しいより高度なシステムが市場に投入されても、いくつかのアプリケーションの分析期間にわたって生産されるだろう。
システムはいろいろな航空機に装備することができ、代表的なF/A-18、F-15、F-16とB-1Bを含む。1機の航空機は単一の任務のために3台又は4台のALE-50を装備し配備される。
広く供給されたALE-50はまた、かなりのサポートとメンテナンス契約の対象となるだろう。ALE-50のためのテクニカル・サポート契約は、6月と2018年7月にレイセオンがプライム契約を獲得した。これらの受注は、オーストラリア、カナダ、クウェートとスイスと同様に米海軍向けのF/A-18E/F航空機のデコイと関連システムの性能向上作業を始めることとなる。
現在、サーブ・グリペン戦闘機-ヨーロッパの最も重要な戦闘機-ブライト・クラウドデコイシステムに関して最高の製造見通しを呈している。それはすでにトーネードGR4航空機として英国空軍の現役任務に就いており、そして、プライム契約のレオナルド社は、世界中の空軍にブライト・クラウドを積極的に宣伝している。
2019年5月、米国国防総省は米国の海外比較テスト(FCT)プログラムに基づいてブライト・クラウドを評価した。州空軍は、米空軍州兵軍航空機に搭載されたカウンターメジャーディスペンサーから発射されたブライト・クラウドを評価することにより、このテストを主導した。
一方、非常に大切なMALDプログラムは、米空軍と米海軍の必要な対策のかなりの部分で要求に見合っている。デコイとしての働きに加えて、このシステムは又、ジャマー・バージョンとして利用できるものである。空軍による調達はデコイとジャマーバージョンに分割され3,000ユニットに達する予定である。アメリカ空軍の注文が降りると、海軍は独自のMALD調達を始める予定である。海軍戦闘機用のバージョン(MALD-N)は、非常に近い将来に利用可能となるだろう。
海軍のプラットホームのためのデコイ・システムの製造は、市場の主要な部分を構成するだろう。次第に洗練されたシー・スキミングミサイルの新世代への船舶と人員の脆弱性は、唯一近年増加している状況にある。NULKAデコイ・システムは、色々な国際的な顧客と同様に米国とオーストラリア海軍にとって、必要な評価期間を通じて、安定した数で製造すべきである。
2017年11月に、BAEシステム・オーストラリアは、2億ドルのNULKAアップグレードの取り組みを発表した。20年のプログラムは、システムの効果を増強するために、新しい発射システムとサポート・テクノロジーの技術開発を含むだろう。
そして又、オーストラリア海軍護衛艦の新しい発射システムの装備化を含むこととなるだろう。(黒豆芝)