ドイツは、サウジアラビアに対する武器禁輸を延長
掲載:2020年3月24日
作成:フォーキャストインターナショナル(FI)社
投稿:Derek Bisaccio FI社アナリスト
(この論評は米国人のアナリストが米国内に向けて出したブログです)
Germany Extends Arms Embargo on Saudi Arabia
March 24, 2020 – by Derek Bisaccio
サウジユーロファイタータイフーン。 出典:KGG1951 /ウィキメディア・コモンズ
ドイツ政府はサウジアラビアへの武器禁輸を延長した。
ドイツのメディアDW(ドイチェ・ヴェレ)は、月曜日にドイツ政府がサウジアラビアに対する武器禁輸の延長を承認したと報告じた。これで、2020年12月31日まで続くこととなる。
この決定は、2018年10月にトルコのイスタンブールのサウジアラビア領事館内でサウジアラビアのエージェントによって暗殺されたサウジアラビア反体制派のジャマル・カショギ氏の殺害の後、2018年後半に最初に施行された武器禁輸の3度目の延長を示す。
ドイツ政府はまた、サウジアラビアが、首都からの反政府勢力の追放のために軍事同盟を主導しているイエメンの状況により武器禁輸を正当性をしている。
サウジアラビア軍、特に空軍は、イエメンでのキャンペーンの実施において西側から供給されたシステムを広範囲に利用しており、戦争の人的被害に反対した西側諸国の政府や活動家から反発を招いている。
サウジアラビア連合はその作戦で意図的に民間人を目標としていることを否定した。
カショギ氏の殺害の2か月前に、サウジアラビア連合の空爆によって、イエメン北部の市場のバスで数十人の子供が殺害され、さらに12人以上が負傷した。とヒューマン・ライツ・ウォッチは世界的な批判を展開した。
サウジアラビア軍は、後に、ターゲッティングのミスがバスの攻撃につながったことを認めた。
声明の中で、サウジアラビア連合は、バスがアンサーアッラーの反乱グループの主要メンバーによって占められていた状態にあったと諜報機関が指摘していたと語った。
軍は当時の声明で、「連合軍の合同軍司令部は過ちを悔やみ、そして犠牲者の家族に同情、哀悼の意、連帯責任を感じている」と述べた。
欧州の武器供給のメンバーは、サウジアラビアへの武器販売を削減した。
ドイツに加えて、スイス、フィンランド、ノルウェー、デンマークなどの他の国でも武器販売を削減した。
ドイツの禁止措置はサウジ軍にとって問題であることを証明した。
ドイツの産業は、サウジ政府がユーロファイタータイフーンなどの購入を交渉している武器プラットフォームと同様にサウジの保有している既存のシステムの構成品の多くを生産しているからである。
ドイツ政府は当初、サウジアラビアに対する武器の全面禁輸を追求した後、契約の完了している構成品と補用品の供給を可能にするためにその制限を緩和したが、しかしながら英国やフランスなどの他のヨーロッパの大国の防衛装備の生産国からのサウジアラビアへの禁輸措置の解除の圧力に抵抗した。
先月、サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハン・アルサウド外相は、ドイツに禁輸を解除するよう説得することに失敗した。
彼はDPAインターナショナルとのインタビューで、「私たちはドイツが私たち自身を守るための手段が必要であることを理解することを望んでいる。」と語った。
彼は、ドイツが禁止を解除することを拒否することは、両国間の前向きな関係を確保することと矛盾していると付け加えた。
サウジアラビアは、サウジアラビア国内の石油施設-アブカイク、フライス油田-やその他のインフラに攻撃を実施しているアンサーアッラーによって運用されているミサイルやドローンからの攻撃下にある。
昨年9月、米国がイランが起因作戦と示唆していた2箇所の石油施設、アブカイクとフレイスがドローンとミサイルの両方に攻撃されている。(黒豆芝)